失敗は「栄光」の母? 栄光を手にしたアスリートたちに学ぶ苦しみとの向き合い方

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『失敗は成功の母』と言われるように、成功への道のりには失敗はつきものです。求める成果が大きければ大きいほど、失敗する確率は上がっていくものです。つまり、大きな成功の先にある「栄光」を手にするに至ったアスリートたちは、それ以上に多くの失敗を積み重ね、そのことに苦しみ、そしてそれを乗り越えてきたのでしょう。

そこで今回は、そんなアスリートたちの言葉から学ぶ、苦しみや失敗との向き合い方をご紹介します。

澤穂希
「苦しい思いをすると、同時にもっとやれる自分が見えてくる」

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つい先日、惜しまれながらも引退を発表した澤選手。ワールドカップ優勝という偉業を成し遂げた女子サッカー日本代表「なでしこJAPAN」の、当時のキャプテンです。男女を通じた日本サッカー界において、もっとも多くの栄光を手にした方ではないでしょうか。

澤選手は、小学校のときは年上の男子の中で試合に出場し、中学校に入ると強豪サッカークラブのトップチームにいきなり入れられ(中学生は通常下部組織から)、わずか15才にしてサッカー日本代表に選ばれ、最終的には男女を通じて世界最多となる6度のワールドカップ出場を成し遂げることになります。

彼女はその才能が故に、常に自分よりレベルが上の人達に囲まれた環境での戦いを強いられてきたのかもしれません。中学生の時には、他のトップチームの選手と同じようにプレーできないのが悔しいからという理由で、一人毎日居残り練習をして必死に実力を磨いたそうです。

そんな彼女だからこそ、苦しい思いを乗り越えた先にこそ自分の成長があることを、誰よりも実感しているのかもしれません。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

マイケル・ジョーダン
「私はキャリアの中で9,000回以上シュートを外し、300試合に敗れた。決勝シュートを任されて26回も外した。人生で何度も何度も何度も失敗してきた。それこそが私の成功の理由だ。」

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バスケットボール界の神様、マイケル・ジョーダンのあまりにも有名な言葉です。挑戦を恐れず、失敗してもそこから学び、決して諦めなければ成功につながる。ジョーダンは、そういった意味の言葉を、何度も残しています。

全盛期に突然引退し、メジャーリーグへ挑戦。そしてまたNBAに戻ってくる、という異例のキャリアも、挑戦を続けるジョーダンの姿勢が表れているのかもしれません。

成功するためには挑戦する必要があり、挑戦すれば失敗もする。その失敗から多くを学んできたからこそ、大きな成功を手にすることができた。そんなマイケル・ジョーダンの生き様は、失敗との向き合い方を示してくれるものといえるでしょう。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

ロベルト・バッジョ(サッカー)
「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持った者だけだ」

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1998年フランスワールドカップでPKを外した選手に、イタリアの英雄ロベルト・バッジォがかけた言葉です。

1994年に開催されたアメリカワールドカップ。イタリア対ブラジルというカードとなった決勝は、90分が過ぎ、さらに延長戦に突入しても決着がつかず、PK戦へともつれ込むことに。PK戦はイタリアが2人成功・2人失敗に対して、ブラジルが3人成功・1人失敗。ブラジルがリードして迎えたイタリア5人目(最後)のキッカーは、ロベルト・バッジォでした。確かな技術とひらめきによってイタリアを牽引し、決勝の舞台にまで上り詰める原動力となっていた彼は、非常に高いPK成功率を誇る選手でもありました。

彼は成功する、おそらく多くの人がそう思っていたであろう中、しかし彼が蹴ったボールはゴールマウスの上を越えていき、その瞬間イタリアの敗北が決定しました。

その経験をしていたからこそ、バッジョは4年後にそう言えたのでしょう。ワールドカップの優勝がかかった最後のPKを蹴る重圧、そして失敗の影響というのは計り知れないほどのものです。しかし、そこで失敗することができたのも、バッジョがその舞台に辿りつき、そして勇気を持って挑戦したからこそ。失敗できるのは、挑戦する勇気を持った者だけなのです。

野村克也(プロ野球)
「『もうダメだ』ではなく『まだダメだ』」

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野村克也氏がヤクルトの監督をつとめていた時代の言葉です。

1994年、ヤクルトはシーズンを4位タイで終えました。野村監督(当時)は後に「最悪のシーズン」と振り返り、その理由を、好調な巨人の成績を見て心の中で早々に諦めてしまったからだと言いました。

「何の仕事であれ、プロには苦しみがつきものである。その苦しみに遭遇したとき、一歩踏み込んで「プロゆえの苦しみ=プロであることの喜び」と据え、たとえすぐにいい結果が出なくても「まだダメだ」と考えるようにしなくてはならない」

という野村監督の言葉は、苦しみへの向き合い方の教科書のように感じられます。たとえいい結果が出ずに苦しんでいたとしても、決して諦めないようにする。それこそが苦しみを乗り越え、成功を手にするために必要不可欠な要素なのでしょう。

栄光を掴んだアスリートに共通するのは、どんなに苦しくても諦めずに、成功するまで挑戦を続けたことなのでしょう。

最後に冒頭で紹介した澤選手の、あまりにも有名な言葉をご紹介します。

「苦しい時は私の背中を見なさい」

北京五輪の際、澤選手がチームメイトの宮間選手にかけた言葉です。

澤選手は実際、試合終了を告げる笛が鳴るまで、どんなに苦しい展開になっても諦めずに走り続ける選手です。だからこそ、ワールドカップ決勝のアメリカ戦のような劇的なゴールを決めることができるのでしょう。

一度や二度の失敗で諦めることなく、勝利に向けて挑戦し続ける。それこそが成功への唯一の道であることを、栄光を掴んだアスリートたちの言葉が教えてくれます。

監修:リクナビネクストジャーナル編集部

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