1995年1月17日に阪神・淡路大震災が発生してから今年で20年が経ちます。その後も日本国内では何度となく地震被害が起こりました。地震の発生を未然に防ぐことはできませんが、その被害を最小限に食い止めることは可能です。そこで、まずはちょっとの手間と出費でおこなえる地震対策を実施してみました。
地震に対する備えといえば、水や食料の備蓄や避難場所の確認などを真っ先にイメージしますが、東京消防庁の「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック」によると、まずは震災時に怪我をしないための対策が大切なようです。
近年発生した地震で、怪我をした原因の約3割~5割は、家具類の転倒・落下・移動によるもの。そこで家具類の転倒防止が肝心になってくるのですが、壁や家具に傷をつけるのが嫌だったり、器具の取り付けが面倒そうだったりと、いつくるか分からない地震だからこそ腰が重くなってしまうという人も多いと思います。私もそんな一人です。
しかし、いざホームセンターの防災グッズコーナーへ行ってみると、壁にも家具にも傷をつけることがなく、設置も簡単な転倒防止器具が多数販売されていました。突っ張って支える転倒防止自在ポールは、家具から天井までの距離さえ測って購入すれば、設置はとても簡単です。また家具の下に挟むストッパー式の器具と合わせることで、ネジで固定するタイプの器具と同等の耐震効果が期待できるそうです。壁に傷をつけなくて済むので、賃貸住宅でも設置しやすそうです。
この2つを設置する際の注意点は、転倒防止自在ポールよりも先に、ストッパー式の器具を取り付けること。ちょっと考えれば当たり前の話なのですが、先に転倒防止自在ポールで家具を固定してしまうと、ストッパー式の器具が挟まらずに難儀することになりますよ(私がやってしまいました)。
また食器棚には、開き戸をロックするためのストッパーを設置しました。これで地震の際に食器棚の扉が開いてお皿が飛び散る事態は防げそうですが、これに慣れるまではついついロックした状態で扉を開けようとして、「あれ?」ってなってしまいそうですね。
もっと簡単な転倒防止対策としては、家具の下に振動を吸収するゲル状のマットを敷くという方法もあります。これなら補強したい箇所に挟むだけで設置が可能なので、固定が難しいテレビやパソコン、あるいは花瓶などにも応用が利きそうです。
いつかはやらなければと思っても、なかなか行動に移せない地震対策ですが、実際にやってみると大した手間も出費も掛けずに、実行することは可能のようです。このように1カ所でもやってみると、あれもこれもと対策したい箇所がでてくるものなので、この機会に家中の家具を一斉点検してみようと思います。