米軍属女性遺棄 女性団体が緊急集会 哀惜の歩み2000人


この記事を書いた人 新里 哲
横断幕やプラカードを掲げて静かに抗議する参加者=22日午後、北中城村のキャンプ瑞慶覧ゲート前

 米軍属女性死体遺棄事件を受けた緊急集会「元米海兵隊兵士の事件被害者を追悼し、米軍の撤退を求める集会」が22日、在沖米四軍調整官事務所がある北中城村の米軍キャンプ瑞慶覧ゲート前で開かれた。参加者2千人(主催者発表)は喪章を着けて追悼の意を表し、プラカードを掲げて全ての基地と軍隊の撤去を求めた。マイクを使ったアピールはなく、基地周辺を静かに歩いて深い怒りと悲しみを表現した。翁長雄志知事は23日午前、首相官邸で安倍晋三首相らと面会し、今回の事件に抗議する。日米地位協定の改定も求める方向。

 集会の協賛団体には、基地・軍隊を許さない行動する女たちの会、ワンストップ支援センターの設立を強く望む会、強姦救援センター・沖縄(REICO)、ジェンダー問題を考える会など、女性団体を中心に36団体が名を連ねた。
 参加者は黒や白の服に身を包んで抗議行動を行った。「全ての基地・軍隊の撤退を」「命を返せ」などのプラカードを掲げ、15分おきに、沈黙のまま基地内に向かって拳を突き上げた。
 基地・軍隊を許さない行動する女たちの会の高里鈴代共同代表は「過去に県民大会をやったのに、基地が撤去できなかった。悔いても悔い切れない」とした上で「事件は軍隊の持つ暴力性の結果だ。だから、今回は『基地・軍隊』の撤去を求めている」と説明した。
 集会で発表した声明文は(1)被害者を取り巻く人々への謝罪とケアが丁寧に行われること(2)真実が究明され、加害者への処罰が厳正に行われること(3)沖縄から全ての基地・軍隊を撤去すること-などを要求した。
 翁長知事は中谷元・防衛相や岸田文雄外相のほか、米国大使館への抗議も調整している。
英文へ→2,000 rally in silent protest in front of US base, mourning the death of a woman