金秀G 過去最高益、スーパー売上好調


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 金秀グループ(呉屋守将会長)は24日、2016年3月期連結決算を発表した。売上高は前期比2・0%増の1027億6900万円、経常利益は38・4%増の32億9400万円、純利益は30・9%増の23億6100万円となった。増収増益は4期連続で、売上高、利益ともに過去最高を更新した。

 連結対象はグループ11社と1事業協同組合。7社1組合が増収増益、3社が減収増益、金秀商事不動産の1社が減収減益だった。今年4月に金秀建設が金秀グリーンを吸収合併し、今期から10社1事業協同組合の体制となっている。

 17年3月期の業績見込みは単体合計で売上高は1103億円、経常利益は新規投資に伴う減価償却費などの経費増で30億7千万円と増収減益を予想した。

 単体ごとの決算では、スーパーの金秀商事は売上高が前期比2・1%増の654億7300万円、経常利益が13・0%増の13億300万円。「繁多川市場」「前田国際市場」の新店効果が寄与し、既存3店舗を閉店したスクラップ・アンド・ビルドの展開戦略も店舗運営の効率化を進めた。リゾート事業部はウェブ商品や外国人観光客の集客を強化し、3施設の売上高は前年実績を上回った。

 金秀建設は売上高11・8%増の124億1900万円、経常利益は2・55倍の5億300万円。大型物件の受注が好調に推移し、施工方法の改善などで利益率が向上した。金秀グリーンの吸収合併は昨今の技術者不足への対応のためで、環境・造園事業を継続しつつ、公共土木工事の受注拡大に向けた強化を図る。

 金秀鋼材は、資材価格の値下がり基調による受注環境の厳しさで売上高は4・2%減の135億9200万円だったが、仕入れコストの圧縮などで経常利益は51・8%増の6億700万円となった。

 金秀本社は昨年10月にホテル「リーガロイヤルグラン沖縄」を売却。売上高は13・9%減の18億7300万円、経常利益は3・28倍の2億9600万円で減収増益だった。