翁長知事「県民放置国家だ」 首相の「辺野古唯一」発言を批判


この記事を書いた人 志良堂 仁

 翁長雄志知事は26日午後、県庁で会見し、日米首脳会談で安倍晋三首相がオバマ米大統領に対し、米軍普天間飛行場の移設問題は「辺野古が唯一」と伝達したことについて「沖縄の民意を含め県民に寄り添うことに何ら関心がないということが見透かされている」と厳しく批判した。米軍属女性遺棄事件を受けて政府が犯罪抑止のための作業部会を設置したことには注視するとした。

 安倍首相の姿勢について「今のありようでは(政府の繰り返す法治国家の)『法治』という字は県民を放っておくという意味での『放置国家』と言わざるを得ない」と痛烈に皮肉った。

 女性遺棄事件を受けて政府が犯罪抑止のための作業部会を設置したことについて「しっかりと対応してもらわないとかえって複雑になるのではと懸念もある」と注視する考えを示した。

 菅義偉官房長官が具体例として街路灯の設置などを挙げたことに「(進歩は)0・1パーセントだ」と根本的対策にはならないとの認識を示した。