着物、頬紅、マダム笑顔 池味で初のひなまつり


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 【宮城島=うるま】うるま市与那城の宮城島で3日、池味地区にゆかりのある女性限定のイベント「マダム達のひなまつり会」が初めて開催された。「ひなまつり」や十三祝いなど女性の成長を祝ったり、願ったりする文化が島にはない中、島しょ地域の活性化に取り組む関係者が「おばあたちが集まる場所をつくろう」と取り組んだ。昨年11月に完成したイークン御殿の前の広場を使い、琉球ぶくぶく茶や踊りの余興などを楽しみ、「生まれて初めてで楽しい」「来年もやってほしい」と好評だった。

ぶくぶく茶を味わったり、菓子を食べたりして楽しんだ参加者=3日、うるま市与那城池味

 島しょ地域の活性化に取り組むプロモーションうるまの石川ゆうこさん(40)と池味自治会の荒城幸子さん(65)らが「せっかく新しい御殿も完成したし、楽しい行事をしよう」と雑談する中から発案された。
 3日は御殿の前の広場にひな人形を飾り、参加者も着物を着た20代~70代まで島の女性や出身者が集まった。午前は貝殻でひな人形作りを楽しみ、午後はオカリナ演奏などを楽しみながら島の芋で作った蒸し菓子、琉球ぶくぶく茶を味わった。
 荒城さんが集まった女性たちの頬に紅を付け始めると、笑い声が響いた。久米サヨさん(76)は「母のトーカチの着物を着て来た。こんな楽しみがあってよかった」と話した。