「防音室設置なんてお金持ちの道楽」かと思っていたが、月1.3万円からレンタルできるなら十分検討の余地はある。果たしてどんな人が利用しているのか? 防音室『セフィーネNS』のレンタルサービスを展開するヤマハに聞いてみた。
「利用される方の多くは楽器の演奏が目的です。レンタルできるのは小型タイプの防音室になりますので、管楽器や弦楽器、ギター、ボーカルなどが中心ですね。ほかにはオーディオルームや、机とパソコンを置いて書斎にされるケースなどもあり、これまでに約4000人のお客様にご利用いただいております」(ヤマハミュージックジャパン・鈴木富士人さん、以下同)
なお、こちらの防音室は組み立て式で設置する建物への工事が必要ないため、賃貸住宅で利用している人も多いようだ。
「レンタル用は0.8畳~2.0畳ほどのスペースしかとりませんので、ワンルームでも十分設置できます。組み立て式なので引越し先にも持っていけます。レンタル料は0.8畳タイプで月額1万3000円、2.0畳タイプで月額2万1600円。(※金額は税別)その他1.2畳と1.5畳タイプもあります」
ちなみに、レンタル期間は最短15カ月~最長48カ月。レンタル中の防音室は購入もできるとか。
「それまでにお支払いいただいたレンタル料がそのまま充当されますので、残額のご精算でご購入いただけます。例えば、最長の48カ月までご利用いただいた場合には、レンタル料1カ月相当額の追金のみでご購入いただけます。実際レンタル品をそのままご購入される方は多いですね」
さて、気になるのはその効果だが、セフィーネNSレンタル品の遮音性能はDr-35(※)、つまり、生の音から35dB(デシベル)の音量を低減してくれるとのこと。(※販売用にはDr-40もある)
「例えばピアノの音が90~95dBといわれ、地下鉄や滝の近くと同等のボリュームです。ここからマイナス35の55~60dBになると、テレビや会話など普通の生活音程度まで下がります。隣近所に対しては自室の壁もありますので、マンションでもほとんど音漏れしないレベルですね。また、防音機能だけでなく、室内での音の響きにも特徴があります。壁の数カ所に最新の「調音パネル」が装備されていて、楽器の特性や好みに合わせた響きを調整することが可能です」
というわけで、最新の防音室は思ったより手軽で安価なうえ、高機能だった。楽器をやらなくても、カラオケなどのリフレッシュルームとして導入するなど、幅広い用途に使えそうだ。