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野菜素揚げが居酒屋や菓子市場で人気 ベジップスは32億円達成

 蒸し野菜、干し野菜など野菜の調理法が注目を集めてきたが、今年は“素揚げ”が話題だ。野菜を素揚げしたスナック菓子『ベジップス』は、32億円の売り上げを記録。10億円売れたら大ヒットといわれるスナック菓子市場で異例の売れ行きを見せている。スーパーやコンビニでも野菜チップスの棚が拡大し、大手居酒屋チェーンや人気のカフェでも素揚げ野菜を提供する店が増えている。

「素揚げとは、食材をそのまま揚げる調理法。油で揚げることで水分が抜け、野菜本来の甘みやうまみが増します」。

 こう話すのは、管理栄養士の清水加奈子さん。素揚げ野菜の栄養価やおいしく揚げるコツを教えてもらった。

「野菜に多く含まれるビタミンCは、熱で壊れやすく、ゆでると栄養素が半分以上水に溶けてしまいますが、素揚げの場合は、短時間で火が通り、表面を油でコートするため、野菜の栄養素が約9割維持できます。また、衣をつけずにあげる素揚げは、カロリーも低め。天ぷらやフライは体内への油の吸収率は約15%ですが、素揚げは約7%と、約半分に抑えられます」(清水さん)

 素揚げ野菜にいち早く目をつけ、ブームを牽引してきたのが、冒頭の『ベジップス』だ。開発・マーケティングを手掛けるカルビー・柚木英明さんにお話をうかがった。

「一般的な野菜チップスは、糖漬けして揚げていますが、この商品は野菜をそのまま素揚げしただけ。じゃがいもはわずかに塩味をつけていますが、たまねぎやかぼちゃは味つけを一切していないんです。野菜の持つ素材の味がそのまま生きている。つまり、苦いたまねぎを使えば苦く、辛いたまねぎを使えば辛いチップスができてしまう。いかにうまい素材を使うか、そこが勝負なんです」

※女性セブン2013年7月4日号

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