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量販店初動はiPhone 5sが8割占め、iPhone 5cは2割以下という結果に

~キャリア別ではソフトバンクが45%で、ドコモとauは27%ずつ

「iPhone 5s」

 9月20日から発売となったアップルの「iPhone 5s」および「iPhone 5c」だが、量販店においては、iPhone 5sが圧倒的な売れ行きになっていることがわかった。

 主要量販店のPOSデータを集計しているBCNの調べによると、9月20日~22日の3日間のiPhoneの売れ行きは、iPhone 5sが83.3%となり、iPhone 5cはわずか16.7%に留まった。iPhone 5sは、発売日には、ゴールド、シルバーがほとんど入荷せず、スペースグレイ一本の販売となったが、それでも圧倒的な販売構成比となった模様だ。

 また、この3日間のメーカー別シェアでは、アップルが77.1%と圧倒的な販売台数となり、2位のソニーの6.5%、3位のシャープの4.7%を大きく引き離した。まさにiPhoneに沸いた3日間だったと言える。

 なお、今回の調査は、アップルストアや、ドコモショップやソフトバンクショップ、auショップといったキャリア系販売店などの集計は含まれておらず、あくまでも量販店だけの集計。アップルショップやキャリア系販売店では、iPhone 5cの入荷台数が圧倒的に多かったことから、販売構成比は異なるとみられる。

 だが、BCNの調査からも、定点観測という意味で、いくつかのユニークな傾向が浮き彫りになる。

 例えば、発売3日間の販売台数は、iPhone 4sを100とした場合には、iPhone 5が82と割り込んだのに対して、iPhone 5sはちょうど100と同じ販売数量。さらにiPhone 5cの20を足すと、2機種合計で、iPhone 4sの1.2倍という販売数量に達した。

 アップルでは、全世界で3日間で900万台以上を販売し、iPhone 5発売時の500万台以上という実績を上回ったと発表したが、日本でも好調な出足を見せたと言っていい。

 iPhone 5sおよびiPhone 5cの販売構成比をキャリア別にみてみると、ソフトバンクが全体の44.7%を占めており、新たに参入したドコモは27.8%、auが27.5%となった。ただし、前述の通り、キャリア系販売点の数は入っておらず、ここでもドコモ向けの購入はドコモショップなどに集中した傾向があったと言えそうだ。

 3日間の機種別の売れ行きをみてみると、最も多かったのが、ソフトバンク向けのiPhone 5s 32GB版で全体の8.7%、次いで同じくソフトバンク向けのiPhone 5s 64GB版で8.5%。3位にはau向けのiPhone 5 16GB版が7.6%となり、ここでは在庫処分の前モデルが売れた格好だ。au向けでは4位にiPhone 5s 32GB版が6.2%で入り、これが新製品ではトップとなる。ドコモ向けでは6位にiPhone 5s 64GB版が入り、5.5%のシェア。次いで7位にiPhone 5s 32GB版の5.3%となった。

 iPhone 5cでは、14位に入ったソフトバンク向けiPhone 5c 16GB版の2.2%が最上位となった。

(大河原 克行)