最寄り駅で降りても帰らない
少し前、マンションの理事会で親睦会があったので出席した。もちろんマンションから近い最寄り駅周辺の居酒屋で開催したのだが「地元の居酒屋で飲むなんて初めてですよー」とある理事の方が言っていた。
おそらくこの方が普通であって、私のように地元の駅に降りてからそのまま家に帰らずに、居酒屋やバーに寄ってしまうほうが圧倒的に少数派なのだと思う。最寄り駅に着いてから飲んだことがある方って、1%もいるのだろうか・・・いや0.1%ぐらいか。私はその0.1%に属する「最寄り駅で降りてから飲む男」、もしくは「最寄り駅の1つ手前で降りて、隣町で飲む男」なのだ。
家の近くで飲むということ
ただ、最寄り駅周辺、もしくは家の近所で飲むことはとてもいいことだと思う。
まず必ず地域の話になる。あそこに新しい店が出来たとか、1つ先の駅でビアフェスがあるとか、あそこの居酒屋の店員が今度結婚するとか、あの店のバイトはA大学オンリーでクオリティ高すぎとか・・・(どうでもいい話も多いが)。でもこんな地域密着型の会話がとても心地いい。
たまに大将に「東京の店でこんな料理が出てさ、結構美味しかったよ」とか、「あそこの店にはこんな酒があってさ」「でも高いんだよねー」なんて話をすると、翌週に大将が「あの料理、うちでも作ってみましたよ」「この間言っていたあの酒、手にはいりましたよ」なんて展開になる時があったりする。飲み屋の主人や板長さんって週1回しか休みがないため、そんなに他の店に行くことも出来ないし、押しつけがましく無い程度に、小出しに情報をお伝えすると、それが近所の居酒屋で実現したりする。つまり、ますます自分好みの店になっていくのだ。
そして近所の酒場で知り合う常連人も、同じ地域の人である。さすがに同じ小学校、中学校という方は少ないが、それでも同じ地域に住んでいるという事で共通な話題がたくさん出てくる。そして時間を気にすることなく、気持よく酔うことができ、帰りもなんとか歩いて帰れる。タクシーでもワンメータだ。
近所の店を大切にする
私は近所の店を大切にすることはとても重要なことだと思っている。これは太田和彦さんやなぎら健壱さんの著作の中でも触れられているが、近くの居酒屋、バー、蕎麦屋、寿司屋、カレー屋、ビストロ等を大切にして、顔を出す。そして昨日の記事にも書いたが妻公認であることも重要だ。既に家も買った。家族もいる。でも最後は女房と2人だけになる。そうした時に、家以外にほっと出来る場所、ぼーっと出来る場所、居心地のいい場所、それが人には必要だと思う。
それは近所の店だと僕は思う。
妻と芝居を観に出かける私はひとりで居酒屋に行く。よって基本的に妻とは一緒に行かない。というのも、子供がいるとどうしても妻は食事の支度をする必要があり、たとえ子供...
【なぎら健壱さんの著作本】
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