芸能

やなせたかし氏の表現規制への危惧意識をちばてつや氏も継ぐ

 10月13日、94才で心不全のため都内の病院で亡くなった漫画家・やなせたかしさん。満身創痍でありながらも“生涯現役”を貫いたやなせさんは、今年6月末に開かれた日本漫画家協会の総会でも元気な姿を見せていた。

 総会に参加した、漫画家で現日本漫画家協会理事長・ちばてつやさんによると、「下着にもお洒落をする」がやなせさんのモットーで、その日も特注のジャケットと帽子をお洒落に着こなし、タップを踏んで歌い踊ったという。

「“人生は喜ばせごっこ”と言って、常に自分の周りを楽しくしようと考えている人でした。いつも笑顔でいることは、ある意味で苦痛だったと思うんです。でも、ブスッとして疲れている、そんな姿は誰にも見せませんでしたね」

 さらに、ちばさんがこう語る。

「やなせさんは近年、日本の漫画の未来を危惧してました。表現規制がエスカレートすると、創作意欲のある若い人の未来が閉ざされてしまうと…。先輩(やなせさん)には、真の正義や勇気を教えてもらい、仕事へのすさまじい情熱を見せてもらった。私も今後は、それを後輩たちに伝えていきたい。それが、きっと先輩への恩返しになると、そう思っています」

※女性セブン2013年11月7日号

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