国内

暴力団と演歌界 稲川会や住吉会のテーマソング歌う歌手も

 島田紳助の芸能界引退騒動は、単に紳助と山口組系極心連合会・橋本弘文会長との交際だけでなく、付随した問題を数多く浮上させた。

 一つは芸能界と暴力団の関係がどうなっているのか、という点だろう。紳助は周知のように吉本興業の所属であり、吉本興業と山口組は戦前から親密な関係にあった。山口組といえば三代目組長・田岡一雄と美空ひばりの関係はあまりにも有名だ。

 ノンフィクション作家の溝口敦氏がヤクザ世界と芸能界、演歌界の関係をレポートする。

 * * *
 芸能人と暴力団との交際は、暴力団幹部の誕生日の祝いや組の新年会、事始め、ゴルフコンペへの参加、ツーショット写真の暴露など、関係が明るみに出る度にレベルダウンしていった。

 今、北島三郎を紳助の次に危ない演歌歌手とする見方が広がっているが、田岡とひばりのレベルから見れば、恒常的なつながりとはいえそうにない。北島は原譲二の別名で作詞、作曲も手掛けている。稲川会の幹部には演歌ファンやカラオケ大好き人間が多く、自ら新曲を吹き込んでCDを出し、知り合いに配る幹部さえいる。

 北島はこうした幹部たちに原譲二などの名で詞や曲を提供し、おまけに稲川会のテーマソングとされる「神奈川水滸伝」も歌っている。同曲はもともと稲川聖城総裁(故人)をモデルにした『修羅の群れ』(映画での主人公は松方弘樹)の主題歌で、稲川会の式事ビデオなどにも多用されている。

 他に住吉会のテーマ曲『道』を歌う鳥羽一郎、暴力団と交際して反省の色がない山本譲二、小林旭、前出・松方らも今もって交際を止めそうにないと見られている。

※SAPIO2011年10月26日号

関連記事

トピックス

大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
「What's up? Coachella!」約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了(写真/GettyImages)
Number_iが世界最大級の野外フェス「コーチェラ」で海外初公演を実現 約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン