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「プールの日の朝食にかき氷」他 保育士を悩ます保護者実例

 子どもたちを希望通りに保育園に入れることができない「待機児童」問題が、子どもを持つ共働き家庭を悩ませているが、その一方で保育園で働く保育士たちも、様々な悩みを抱えている。都内の保育園で働く保育士(36歳・女性)は、ここ数年で保護者の質が困った方向へ変化しているように感じるという。

「私が働いている保育園では、毎朝どんな朝ご飯を食べたのかを、保護者に連絡帳に記入してもらっています。食生活に関して驚いたことは、昨年の夏、プールがある日の朝食に“かき氷”と書いてきた保護者がいたことです。プールで子どもの身体が冷えてしまうことが分かっているのに、朝から身体を冷やしてくるというのは健康上どうなのかと思いました」

 彼女が驚いたのは、家庭での食生活だけではない。各家庭の教育方針や金銭感覚が異なるため、子どもの衛生面でも見過ごせない問題が起きているという。

「たとえば、『うちの家庭ではおむつは1日に2枚までと決めているんです』といって、おむつの替えを持ってこないご家庭があります。そうすると、当然衛生的にも良くないですし、なにより蒸れたり汚れたりと、子どもがずっと泣いているんです。その家庭にだけ、保育園側が毎日おむつを無償で提供するわけには行きませんから、困ったところです」(同前)

 保育園の中で対処できる問題と、保育士が手を出せない家庭の問題の間で板挟みになってしまう状況も少なくない。昨今の保育園環境に悩まされているのは、保護者だけでなく保育士も同様のようだ。

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