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2013年11月22日 (金)

自宅の前に自販機を設置するのって、儲かる? 儲からない?

個人住宅の前に自販機が設置されているのを見かけるけど、儲かるの?(撮影:筆者)
撮影:筆者

日本では至る所で見かける自動販売機。その種類もじつにさまざまで、飲み物やタバコだけでなく、お菓子やパン、農産物、花など、“こんなものまで自販機で売るの?”という変わったものも存在する。

さて、今回は一番オーソドックスな飲料系の自販機に着目。時々、個人住宅の前に自販機が設置されているのを見かけるが、これって儲かるんだろうか? 少しでも利益が出るなら、お小遣い稼ぎにいいかも、というヨコシマな考えも浮かぶ。今回は、実際に自宅の前に自販機を設置したYさん(東京都)にお話を伺った。

「“ちょっとした副業にいいかもしれない”と思い、飲料系の自販機を1台設置しました。タバコやお酒は販売許可が必要ですので、飲料系が一番手軽だと思います。ちなみに、自販機を設置するには、方法が大まかに2つあります。ひとつめは、自販機の設置業者に設置や商品仕入れ、管理などを任せる方法。手間も初期費用もかからないので、手軽に始められます。売り上げに応じて20%程度のマージン(1本あたり約20円)が得られます。ふたつめは、自分で自販機を購入(またはリース)し、設置する方法。自販機購入分の自己負担があり、管理やごみ箱の片づけなども自分でしないといけませんが、商品が売れた時の利益が大きいです。また、自分が仕入れたい商品を仕入れることができます。どちらの場合も、電気代は自己負担となります」

ちなみにYさんは、自分で中古の自販機を購入したのだという。収支について詳しく聞いてみると、

「自販機本体の価格は、新品や中古、型の新旧などによって、数十万円~100万円台と幅広いです。私は、中古の少し古いモデルをネットオークションで購入したので40万円程度でした。実際の売り上げとしては、毎日2,000円~4,000円でしょうか。季節や天候によって左右されますが、私の家は駅と学校の間にあるため、学生向けの商品を仕入れると結構売れます。商品の仕入れ値は、例えばペットボトル飲料なら1本あたり60~80円程度。うちではほとんどの商品を100円で販売していますが、それでもそれなりの利益が確保できます。電気代は、月約7,000円です」

100円という激安価格なので、コンビニが近くにあってもそれなりに売れる。また、学校や会社、バス停の近くなど、人が多く行き来する場所に設置すると、売り上げも伸びやすいようだ。自販機ビジネスを始めて困っていることを聞いてみると、

「売れ行きが伸びない商品の在庫処分に困ります。値下げをして売ったりしますが、それでも余った場合は家族で消費します。なるべく売れ残りが出ないような仕入れをするのが大切ですね」

とのこと。また、来年4月からは消費税が8%に上がるため、自販機の商品も110円に値上げするかどうか、悩んでいるのだという。

自販機ビジネス成功の秘訣は、マーケティングをしっかりして、いつ、どういった商品が売れるのかを考えること。そう考えると、自販機を持つことは、自分で店を出すのと同じような感覚なのかもしれない。しかし、簡単にお小遣いが稼げると期待して軽い気持ちで始めると、電気代だけで赤字になってしまうリスクもある。やはり、大なり小なりビジネスには覚悟が必要なようだ。

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