2月7日は「福井県ふるさとの日」。1881年2月7日に、福井県が設置されたことに因んで制定された記念日だ。福井県のホームページによれば、この日になると県民一人ひとりがふるさとに対する理解や関心を深めるための行事を開催するという。
そんな福井県だが、じつはさまざまな分野でNo.1記録を持っていることをご存じだろうか? 幸福度や貯蓄率、そして犯罪率や失業率の低さ、さらに社長輩出数にいたっては30年連続で1位だという。
どうして福井県はこれほど多くの分野でNo.1を獲得しているのだろうか? その秘密を探るべく、福井県ブランド営業課の山口辰幸さんに話を伺ってみた。
「明確な答えがあるわけではありませんが、子どもの教育環境が整っていることがNo.1獲得の原動力になっていると思います」
なるほど。では具体的にはどのような環境が整っているのだろうか?
「福井県は、女性の社会進出が目覚ましく、共働きをしている家庭が多いのですが、それと同時に3世代同居をしている家庭も多いのです。そのため、両親が子どもの面倒を見られない場合でも、祖父母が協力するという体制が整っています。また下校時に“見守り隊”と称する活動を行うなど、地域全体で子どもを育てていこうという意識も強いのです。こうした活動の成果として、福井県は文部科学省が毎年行っている全国学力テストと体力テストの両方でもトップクラスの成績を出しています」
山口さんによると、“ジジ勉”“ババ勉”なんて言葉があるくらい、おじいちゃんおばあちゃんも孫の勉強に熱心なのだそう。
また、県もデイケアを充実させるなど子育て支援を行っている。きちんとした子育てを行うことで、社会全体の質が高まると考えているわけだ。現に福井県は出生率も高い。こうした事例を参考に各地でも子育てに対する関心が高まれば、日本の未来も明るい方向に向かうかもしれない。