旅行バッグかと思えばプードルのような椅子に変身したり、ヒョウ柄のスツールと思えば犬小屋だったり。そんな、見た目もアイディアも魅力的で、遊び心にあふれている家具。美しいものを愛する女性から、今熱い視線を浴びている「アート家具」を紹介しよう。
デニム、レザーなどの生地を使い、ファー、鋲、ヒョウ柄、ゼブラ柄、スワロフスキーなどで装飾した、ファッショナブルでアート感覚の家具を考案したのは、GRACE LIFE DESIGN代表の鹿野敬子さん。
2級建築士でインテリアコーディネーターで家具デザイナーでもある鹿野さんは、もともとはモデルルームや個人邸のインテリアコーディネートの仕事をしていた。事務所を辞めて独立後、オリジナルブランドを立ち上げ、オリジナル家具・小物のデザイン、販売なども手がけている。「アート家具」は、どんなイメージ、どんなコンセプトの家具なのだろうか。
一作目で看板商品の「PARTY BAG CHAIR」(バッグ形式組立家具、実用新案登録済み)は、友達をパーティーに招いて、バッグの中から脚を取り出してパッと組み立てて、椅子やテーブルとして使える。2008年に考案し、家具スクールを運営する先生の指導を受けて、自分で製作、展示会に出展したところ反響があり商品化を決めたという。
「TREASURE」の犬小屋は、愛犬のガンを患ったのをきっかけに製作。「TREASURE」にいるワンちゃんは、まさに宝物。お洒落な犬小屋が欲しい方に、愛犬と過ごす時間がもっと楽しくなるだろう。
ほかにも、デニムの照明やミラー、バッグとしても使えるクッションなど、オリジナリティあふれるアイテムを制作している。
「材料にもこだわって、塗装、家具加工、取っ手など、それぞれ専門の方に依頼した1点ものです。納期も長く、けっして安くはありませんが、日本の職人さんならではの技術が注ぎ込まれ、長く大切に使っていただけると思います」と鹿野さん。
塗装のカラーや座面の色は相談に応じてくれる。どう使ったらいいのかを聞いた。
気に入ったアートを手に入れる感覚で家具を求める、そんなちょっとした贅沢がもたらすゆとりははかり知れない。素敵なオリジナルデザインのアート家具を身近に置いて見て触れて使えば、毎日がワクワクした幸せな気分で過ごせそうだ。