SUUMOが入居者に実施した「あると便利!気が利いているマンション設備は?」というアンケート結果をもとに、マンション収納の工夫を紹介するこの企画。Part1では水まわりの収納を紹介したが、最新マンションの工夫に驚いた人も多かっただろう。
その後編となる今回は「玄関」「廊下」の収納アイデアを紹介。入居者の声をもとに開発された、「かゆいところに手が届く」工夫を、さらに見ていこう。
3位には『レインコートやジャンパー、帽子、マフラー、手袋などを収納できるミニクローゼットつき玄関収納』がランクイン。「ちょっとした外出時の上着を掛けられるなど、靴以外のモノを収納できるタイプも選べるようになっています」と大京の山岸さん。
7位の『ベビーカーやゴルフバッグなどミニトランク機能がついた玄関収納』にも工夫が。「室内に持ち込みたくないベビーカーなども玄関に収納したい、という声に応えて、下足箱の底板を取り外せる収納スペースを設けました」と阪急不動産の松尾さん。
底板を取り外すことで玄関の床とフラットにつながり、ベビーカーなどキャスター付きのものもラクに出し入れができるというわけだ。このように、出し入れのしやすさに配慮があるのも最新マンションの収納の傾向といえるだろう。
大きくてかさばるモノは収納に困っている人も多いよう。4位に『掃除機をまるごとすっぽり入れられる収納』、5位に『扇風機やヒーターなど収納できるスペース』がランクインしているように、家電の収納スペースを確保したいという要望が増えている。
それに対し、各社の提案もさまざま。阪急不動産では「掃除機のホースを外さずにそのまま収納したいという声に応え、ホース部分に奥行きの浅い棚板も設けられるよう工夫しました」(松尾さん)。
また、季節モノの家電はひんぱんに出し入れしないという点に着目し、大京では「前後半分にセパレートできる棚板を開発しました」と山岸さん。「棚板は手前だけ・奥だけ・前後と置き方を変えることができ、さまざまな収納ができます」。
家族の持ち物は、家族構成や年代、それぞれのライフスタイルなどによって大きく変わるもの。掃除機、季節家電などの大きくてかさばるものだけでなく、持ち物のサイズや使用頻度に合わせて、自由にカスタマイズできるのが大きな特徴だ。
住まいの収納をチェックするときは「収納スペースの大きさ」だけに目が行きがち。ところが「スペースは十分あるのに、デッドスペースだらけで使いこなせていない人も。快適な収納の大切なポイントは、“量”よりも“取り出しやすさ”なんです」と大京の山岸さん。
住んでみて初めてわかることだからこそ、「実際に入居した方の『ここがもっとこうだったらいいな』というナマの声をもとに、さまざまな収納アイデアを開発しています」と阪急不動産の松尾さん。
最新マンションには、ここで紹介したように“取り出しやすい”収納の工夫がいっぱい。マンションを購入するときは、こうした工夫点にもチェックの目を光らせてみては。