ツリーやイルミネーションがキラキラとまぶしいクリスマス。キリスト教国ではない日本でも、クリスマス(イエス・キリストの降誕祭)を祝うことがすっかり当たり前になっている。もちろん宗教的な意味合いよりもイベントとして楽しむ人がほとんどではあるが…。
日本のクリスマスのルーツをたどると、じつは山口県山口市に行き着く。室町時代、この地域を治めていた大内氏は、朝鮮半島や中国大陸から様々な文化・学問・宗教を取り入れ、個性的なまちづくりを行っていた。1551年には、当時の当主・大内義隆がフランシスコ=サビエルの布教の願いを受け入れ、翌1552年12月9日、山口の地で降誕祭が行われた。これが「日本で初めてクリスマスが祝われた日」と記録されているのだ。
山口市ではこれを記念し、毎年12月にイベントを企画している。合言葉は、「12月、山口市はクリスマス市になる」。その詳細について、山口商工会議所・日本のクリスマスは山口から実行委員会の方に聞いてみた。
“きずな”を深め合うことをキーワードに、期間中はクリスマスにちなんだコンサートや展示、ワークショップなどが用意されていて、子どもから大人までが楽しめる内容になっている。今年の目玉企画について聞いてみると、
とのこと。去年からはJALもこの取り組みに賛同し、「クリスマス特便」という割引制度を導入。山口発着便の搭乗率がアップしたのだという。
山口市を代表する観光コンテンツに成長しつつあるこの取り組み。家族や友人、恋人とともに過ごしながら、クリスマスについて、あるいは「きずな」について考えるいいきっかけになりそうだ。