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2012年10月22日 (月)

京都千年の歴史を1日で体験! 京都三大祭のひとつ「時代祭」開催

京都千年の歴史を1日で体験! 京都三大祭のひとつ「時代祭」開催

10月22日、京都平安神宮の大祭・時代祭が開催される。この時代祭は葵祭、祇園祭と並ぶ「京都三大祭」のひとつで、平安神宮の創建と平安遷都1100年を奉祝する行事として、明治28年に始まった。

祇園祭ほど全国的な知名度はないものの、毎年多くの観客でにぎわう時代祭。今回は、その魅力について、平安神宮の広報の方にお話を伺った。

「時代祭の大きな特徴は、綿密に時代考証を重ねられた衣装、祭具、調度品などを身に着けた、牛や馬を含む総勢約2000名の行列が、およそ3時間にもわたって歴史ある京都の街並みを練り歩くところです。この一大行列では、明治維新から始まり、江戸、安土桃山、室町、吉野、鎌倉、藤原、延暦と8つの時代を表現。まさに京都千年の歴史を感じられる、時代絵巻が繰り広げられるのです」

2000名の行列とはさすがに凄い。また、しっかりと時代考証をされた行列からは、その時代、時代の風俗が一目で分かるというワケだ。

もともとは先述したとおり、平安神宮の創建などを奉祝する行事として始まったのだが、そこには京都人の特別な思いも込められているという。

「10月22日は平安遷都の日、つまり京都の誕生日です。その誕生日を盛り上げるためにも、『一目で京の都の歴史と文化が理解できるものを』『京都をおいて他にはまねのできないものを』といった京都人の心意気と誇りが、この祭にはふんだんに織り込まれています。さらにこの行列には“壮大な行列が神幸列にお供する”と意味合いも含まれております。つまり平安神宮のご祭神、桓武天皇と孝明天皇のご神霊に京都の市中を巡行していただき、市民の暮らしぶりを親しくご覧いただく、そして祭を通じて京都全市民が心を一つにし、ゆくさきの平安を祈る祭礼、それが時代祭なのです」

なるほど、一見するとエンターテインメント性の強い祭にも感じるが、そこには千年の歴史を持つ京都ならではの矜持を感じさせるエッセンスが、存分に込められているのだ。

爽やかな秋風が舞うなか、絢爛豪華な一大行列が通り過ぎていく。時代の移ろいに思いを馳せながら、ゆっくりと古都見物なんて、そんな贅沢な時間もたまには良いかもしれない。

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