気鋭のインテリアデザイナー・小林幹也氏の新作家具やプロダクトを紹介するコレクションが、東京・新宿にある「にっぽんフォルム」で7月30日まで開催されている。
店内には、カリモク家具とコラボした『ハル(HARU)』シリーズのアームチェアをはじめ、新しい生活・住まいに目を向けた50種以上のプロダクトが顔をそろえている。コレクションのコンセプトやプロダクトへのこだわりについて、小林氏に聞いてみた。
「コンセプトは特に決めていないのですが、強いて言うなら 〝日本の暮らし〟でしょうか。例えば新作のソファ(冨士ファニチア「nagi」シリーズ)は、日本の居住空間にもするりと馴染むように低めの高さに設定し、奥行きも広くしました。床座の延長線のようなデザインで、あぐらもかけるくらいゆったりしたつくりになっています」
『HARU』『nagi』シリーズをはじめ小林氏の作品は〝どんな空間にも調和する〟柔らかなデザインが印象的だ。現代的なマンションにも懐かしい日本家屋にも馴染むところがうれしい。
「日本の暮らしに合う家具を、愛着を持って使ってもらうのが僕の理想なんです。だから、和洋のバランスには常に気を配っていますね。会場ではラグの代わりに畳を敷いていますが、和洋が違和感なく調和していると思います」
そんな小林さんのプロダクトへのこだわりとは?
「素材感を大切にすると同時に、使ってくださる方にポジティブな影響を与えられるようにしたいと考えています。太陽は当たり前のように毎日僕たちを照らし続けていますが、それって人間の暮らしにとって欠かせないことじゃないですか。それと同じように、僕の家具も使い手の方の日常をさり気なく支えられるような、そんな存在になれたとしたらすごくうれしいですね」
毎日の暮らしに前向きになれそうな家具や道具たち。新しい出会いを求めて、「にっぽんフォルム」に足を運んでみてはどうだろう。