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スイーツ 番長
2011年12月17日 (土)

【スイーツ番長presents:パティシエのいる街には幸せが住む】Vol.22 Patisserie et Cafe Plaisir(パティスリー・エ・カフェ・プレジール)三軒茶屋

三軒茶屋駅(東急田園都市線)までは、渋谷駅から所要時間4分、沿線に大学などが多いという立地などから、若者の人気スポットのイメージが強いエリア。しかし、周辺は住宅街が広がり、路面電車形式の東急世田谷線が三軒茶屋駅から下高井戸駅(京王線)へ縫うように走る。そんな街に専門誌やファッション誌、グルメ誌などでにわかに注目を浴びるパティスリーがある。2010年に捧雄介(ささげゆうすけ)氏がシェフパティシエに招へいされたプレジールだ。繁華街から外れた住宅街を控える通りにあって、地元のみならず、捧シェフファンが遠方からも足を運ぶ。各所のスイーツ好きたちが、示し合わさなくとも、ここでばったりと落ち合うなんてことが、毎週末に繰り広げられるほど、スイーツ指数が濃いお店で、今、甘党がとても注目しているパティスリーです。

スイーツ番長(以下、番長)「有名百貨店での催事やメディアとのコラボレーションケーキなど、この秋冬も積極的に活動されていますね!」

捧雄介シェフ(以下、捧)「今は色んな可能性を試したいですし、コラボなどは自分の目線とは違う、課題のようなものを提供してもらっているようで、そういうことに挑むのは、パティシエとして楽しいですね。」

番長「捧シェフのケーキといえば、ショートケーキのような定番洋菓子やカヌレなどのフランス伝統菓子だけではなく、スパイスなどや旬のフルーツを取り入れた、“捧”流のオリジナルレシピのケーキが魅力的ですね。」

捧「レストランでシェフパティシエを務めていたときに、デセール(食後のデザート)を任されて、そのときに経験したことがオリジナルレシピにとても活かされています。」

番長「レストランのデザートというと、出来立てだったり温冷感があったり。一方でケーキは持ち帰って食べられる品質がとても重要ですよね。」

捧「おっしゃるとおりでデセールはその場で食べてしまいますから、制約がなくて、お皿で色んな展開ができます。ケーキが2次元的ならば、デセールは3次元的とでもいうのでしょうか。」

番長「なるほど3次元的な美味しさですが……確かに持ち帰るものを、温冷感で表現するのは難しいですよね。」

捧「はい。なので、多彩な素材の組み合わせから生まれる、食感やアロマなどで躍動感のある味をつくりだし、おいしさをより立体的に表現しています。」

番長「なるほど、その狙いがパティシエの自己満足ではなく、お客さんにちゃんと美味しさとして伝わっている。」

捧「そして、ケーキでは伝えきれないものを表現しているのが、“パフェ”です。これはカフェメニューのデセールとしてお出ししています。」

番長「季節ごとに出てくるパフェは、都度通ってくるファンがいるほど、捧シェフのスペシャリテといえますね。」

捧「おかげさまで、カフェにいるお客様が全員パフェを召し上がっているという光景があるほどです(笑)」

番長「今や“パフェ”の名店ともいえますね(笑)。」

●レ フルール(480円)

Patisserie et Cafe Plaisir

ラベンダーのチョコレートムース、カモミールのクリーム、ハイビスカスのガナッシュ、ジャスミンのビスキュイ生地。4種の花のアロマがブレンドされた極上のヒーリングスイーツは、“現代社会で働く疲れた女性にリラックスを”という、捧シェフからのメッセージ。

●オバール ドゥ ポワール(470円)

Patisserie et Cafe Plaisir

オバール(楕円)とポワール(洋梨)の語呂の良さから生まれたケーキ。洋梨にマール・ド・シャンパーニュを合わせ、ふんわりとろける芳醇な味わいに。底に敷かれたクルミのダコワーズ生地の香ばしさが、無くてはならない存在。

●ムラング シャンティー ピスターシュ(450円)

Patisserie et Cafe Plaisir

フランス伝統菓子を色鮮やかにアレンジ。サクッと焼いたメレンゲで、グレープフルーツのマーマレードとピスタチオのクリームを挟んだ。メレンゲとグレープフルーツの甘苦合戦を楽しもう。

●パフェ

Patisserie et Cafe Plaisir

2010年秋から、デザートとして登場。季節毎に旬の素材を取り入れたカフェ限定メニュー。こちらは初秋限定のぶどうの美味しさを表現した「プルミエ」毎日10食限定のため、早めの時間の訪問をおススメめします。価格や素材、商品名はその都度ことなります。

シェフがつくりだすお菓子が美味しく魅力的なことは明らかだが、既成概念にとらわれずお菓子をつくり続ける、その前向きな明るいその人柄に魅せられ集う人も多い。
かと思えば、平日は地元の町内会のかたがたが打ち合わせにお茶をしにきたりする。決して愛好家が集うマニアックな店ではない。
そう、これぞまさしく、地元の名店。経歴華々しいスターパティシエやコンテスト優勝経験者ではなくとも、名店とは、こうしてここにあるものなのだ!

捧 雄介(ささげ ゆうすけ)シェフProfile
【スイーツ番長presents:パティシエのいる街には幸せが住む】Vol.22 Patisserie et Cafe Plaisir(パティスリー・エ・カフェ・プレジール)三軒茶屋1977年新潟県生まれ。南青山「ルコント」や四谷「オテル・ド・ミクニ」、「アロマフレスカ」のシェフパティシエなどを経て、2005年、湯島「ロワゾー・ド・リヨン」にスー・シェフとして入社。2008年からは同店のシェフを務める。そして2010年、「プレジール」のシェフパティシエに就任。得意料理はアマトリチャーナ。

シェフより一言
「“棒(ぼう)”じゃないです、“捧(ささげ)”です(笑)。この辺りは自転車がとても似合う街ですね。僕の店から田園都市線三軒茶屋駅までは自転車で5分、小田急線と京王線の下北沢駅までは7分ぐらいで行けちゃいます!」

ShopData
Patisserie et Cafe Plaisir
【スイーツ番長presents:パティシエのいる街には幸せが住む】Vol.22 Patisserie et Cafe Plaisir(パティスリー・エ・カフェ・プレジール)三軒茶屋東京都世田谷区代沢4-7-3
Tel:03-6431-0350
営業時間:10:00~20:00
月曜定休(祝日の場合は翌火曜)
東急田園都市線三軒茶屋駅より徒歩12分
HP:http://ameblo.jp/plaisir-daizawa/
自然光が差し込む爽やかな店内には、イートインスペースがあり、近所のマダムや若い女性、スイーツ男子の憩いの場になっている。ヴィエノワズリーやキッシュなども扱っていて、開店時間に行けば焼き立てのクロワッサンに出合えるかも。

(取材、著、写真:スイーツ番長 / 取材、データ記事:蓮沼ちひろ)

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