根強い人気の古民家。お寺や神社の参道に昔ながらの建物をリノベーションしたカワイイカフェなんかがあると、つい中を覗きたくなるもの。そんな古民家に関する資格で、「古民家鑑定士」なるものがあるのをご存じだろうか?
どんな資格なのか、古民家鑑定士の資格試験や講習などを実施している財団法人・職業技能振興会に話を伺った。
まだ新しい資格である古民家鑑定士。その仕事内容は大きく分けて3つあるそう。それぞれの内容については、職業技能振興会のホームページを参考にご紹介したい。
1.古民家の調査・判定・提案
古民家や在来構法の木造住宅を実際に鑑定し、耐久性や希少性、文化的な住環境の保存などの総合的な判断基準に基づいて「古民家鑑定書」を発行する。
2.古民家再生・活用促進、流通経路の構築
古い木造住宅の移築・再生事業を通じて、再活用可能な住文化をユーザーへ提案し、流通経路を構築する。また、適正価格での古民家や伝統資財の流通システムを伝統資財施工士と協力し構築していく。
3.古民家の社会的認知の促進
古民家が長期耐用住宅であることをユーザーへ伝え、可能な限り残していけるように社会的認知の促進を図る。また、伝統資財を活用した住宅、店舗の設計、施工などの提案を行う。
つまり古民家鑑定士とは、古民家の価値を鑑定するだけでなく、その流通や社会的な認知度の向上も担う、古民家のスペシャリストというわけだ。この資格は、1級・2級(在来・伝統)に分かれており、全国で試験が実施されている。20歳以上で、古民家や古材・古瓦など伝統的な建築や資材に興味のある人なら誰でも受験可能だ。
現在、古民家鑑定士の人数は約6,000人。今後、空き家活用の取り組みや中古住宅市場が活況ということもあり、ますますニーズが高まりそうなこの資格。2014年になにか資格を取ろうと思っているなら、候補にしてみるのもいいかも。