住まいの雑学
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SUUMOジャーナル ピックアップ
2013年4月4日 (木)

新年度がスタート。なにか新しいことを始めるなら家庭菜園はいかが?

この春から家庭菜園を始めるなら、「プチトマト」「シシトウ」「バジル」などが適しているそう。

春は植物が芽吹く季節。新年度の始まりということもあり、このタイミングで家庭菜園を始めようと考えている方もきっといるのではないだろうか。

そこでここでは、家庭菜園の心得について、庭づくりをプロデュースするQ-GARDENの代表を務める小島氏に話を伺ったのでご紹介したい。

まず考えてみたいのは、どれぐらいの広さの菜園をどこにつくればいいか。そして初期費用はいくら掛かるか、ということ。小島氏によると、

「広いほど雑草取りが大変になるので、初心者ならコンパクトなほうがおすすめ。例えば4人家族の場合は、プチトマト1本・ナス2本・そのほか薬味やハーブ類などを植えると想定して、畳2畳分くらいの広さで十分です。予算については、たい肥などの土壌改良材と肥料で1000円以下。苗が1ポット150円~400円程度(品種による)ですので、手軽に始めることができると思います」

とのこと。また、場所については、日当たりのいい場所を選ぶのが望ましいとのこと。特に、植物の光合成が活発なのは午前中なので、午前中に日が当たる場所を選ぶと良い。

続いてそろえるべき道具や服装について伺った。

「必要な道具は、ハサミ(1本購入するなら、クラフト用のもの)、移植ごて、剣先スコップ、クワ、ホース(シャワー状のヘッドがついたもの)もしくはジョウロです。服装は、長袖シャツに長ズボン、スニーカーか長靴が基本ですね。軍手やグローブ、日よけの帽子も忘れずに」

道具をそろえたら次は土づくり。小島氏によると、

「庭の土に、市販のたい肥と肥料を混ぜ込んで、土づくりをします。基本的にはどれを使っても大丈夫ですが、気をつけてほしいのは『完熟堆肥』を使うこと。未完熟の堆肥を使うと、土の中で発酵が進み、土の温度が上がるので、植物の根を傷めてしまうことがあります。また、肥料替わりになるからと、生ごみを混ぜてしまう方がいるんですが、初心者の方にはおすすめできません。堆肥化がうまく進まずに腐ったり、発酵途中で根を傷めたりします」

とのこと。たい肥は重いので、車を持っていない場合はネット通販でそろえることも可能だ。

土づくりを終えたらいよいよ苗植え。この時期の作付けに最適で、初心者でも手軽に栽培できる野菜を聞いてみると、「プチトマト」「シシトウやタカノツメなどのトウガラシ類」「バジル」などを候補として挙げていただいた。もちろん、自分が「食べたい」と思う野菜を選ぶことも大切。

ちなみに家庭菜園を始めて一番困るのは、苗に虫が付いたり病気になったりしたとき。小島氏に対処法を聞いてみた。

「初心者の方は、『害虫が付いた・病気になった=もうダメ』と考えがちですが、それは違います。見つけたら、すぐその場で適切な処置をすることで、被害を最小限に抑えられます。適切な処置とは、虫が付いたら虫を取る、葉が病気になったらその葉を取る、ということ。よく、殺虫剤や薬を買いに走る方もいますが、そうしているうちにもどんどん野菜はダメージを受けていきます。被害が少ないうちに、まず手で除去してやることが大切です」

最後に、家庭菜園を成功させるコツを聞いてみた。

「とにかく『よく観察すること』。水やりの際に、葉の先端から裏まで、毎回きちんと見るようにしてください。そうすることで、害虫や病気に早く気付きます。害虫などは、卵の段階で気付いて処分すればいいのです。自分でつくった野菜はおいしいですよ! 是非、チャレンジしてみてください」

専門の知識や技術を身につけるよりも、やはり、毎日愛情を持って野菜たちと接することが、家庭菜園を成功させる秘訣なのかもしれない。

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