近年の自転車ブームにより、街は自転車を颯爽と乗りこなす人であふれている。自転車は健康促進にもなり、車に乗る人たちが自転車に移行すれば渋滞緩和や環境保全にも一役買うことになるので、いいこと尽くめのようにも見えるが、じつはこんな問題が勃発している。マンションの駐輪場問題だ。
特に住宅が密集している都市部では、広い駐輪場を設置しているマンションは少なく、例えば家族で複数台の自転車を所有している場合は、駐輪場の契約ができずに、自宅玄関に停めなくてはいけないケースもあるという。
こうした問題を解決するために珍しいサービスを提供している会社がある。株式会社フルタイムシステムは、マンション用の宅配ボックスを開発・提供する会社で、そのノウハウを活かして、マンションでのレンタサイクルサービスを提供している。今回は、プロジェクト推進部の唐沢徹明さんに、サービスの概要について詳しく伺ったのでご紹介したい。まずは、このサービスを始めたきっかけについて聞いてみた。
確かに、自転車に乗るのは数時間でいいという人もいる。そういう人たちが1台の自転車を有効活用すれば、駐輪場の問題も軽減されるはずだ。しかし、自分が乗りたいときに借りられないってことはないのだろうか。
なるほど、空き状況が携帯電話で確認できるのはかなり便利だ。しかも、いつでも好きなときにレンタルできるのもうれしい。
無人なら人件費も削減できて、運営しやすい。駐輪スペースを確保しにくい都心のタワーマンションにはうってつけのシステムのようだ。すでに300件以上のマンションへ導入実績を持つというから驚きだ。
今後、貸し自転車で通路や共用部に置かれた放置自転車が一掃されれば、美観を保つだけでなく、安全性の確保にもつながるだろう。