住まいの雑学
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2014年2月17日 (月)

長野オリンピックのときの選手村って、現在はどうなってるの?

オリンピックが終わった後も一般向けの住まいとして活用されている今井ニュータウン(画像提供:長野市)
画像提供:長野市

ソチオリンピックも早くも終盤戦。すでに日本人選手のメダル獲得のニュースでにぎわっているが、フィギュアスケートの女子シングル競技などさらなる活躍が期待されており、日本で応援する人たちは眠れぬ夜が続きそうだ。

さて、オリンピックといえば、1998年に開催された長野オリンピックのことをみなさんは覚えているだろうか。当時選手村として使われた建物は、現在「今井ニュータウン」という名前で住まいとして活用されている。その詳細について、長野市の担当者に伺ってみた。

「今井ニュータウンの全戸数は1,032戸。一番多いのは市営住宅で、318戸あります。そのほか、市の教職員・職員向けの住宅、長野県や国の職員住宅、一般向け分譲住宅、企業住宅もあります。市営住宅に関しては非常に人気が高く、98%(平成25年9月時点)が埋まっている状況ですよ」

今井ニュータウンは、全国から選ばれた設計者と地元の設計者が協力して設計を担当しており、1995年から建設が始まった。そのコンセプトはどのようなものだったのだろう。

「今井ニュータウンの基本テーマは『環境と福祉のふれあいニュータウン』。既存農業用水路を活用した自然型水路、バリアフリーの公共空間と歩行者を優先した道路計画や住宅設計、電線類の地中化、シルバーハウジング(高齢者専用住宅)、省エネルギー対策(市営住宅集会所の太陽光発電など)などを行いました。また、選手村での使用時は、住戸内に間仕切りをして部屋を増やし、床の高さ調整や情報配線用の通路確保などを行っていました。その後、復旧改修して現在に至ります。住宅設備については、選手村当時と変わりありません」

建物それぞれを見てみると、ガラス張りのエレベーターやブリッジがある棟、そして屋上階が外側にはみ出した複雑なデザインの棟など、一棟一棟がユニークなデザインになっている。部屋は1LDK~4DKまであり、家賃は収入により異なるが21,900円~68,000円(市営住宅の場合)の設定だ。

オリンピックが終わった後も一般向けの住まいとして活用されている今井ニュータウン。ソチの選手村は、メディア公開ぎりぎりまで工事が続けられるなどゴタゴタもあったが、選手によると「部屋は新しくて広くて快適」とのこと。リゾートマンションとして売り出されることも決定しており、今井ニュータウン同様に、高い人気を誇りそうだ。

■取材協力:長野市建設部住宅課
http://www.city.nagano.nagano.jp/soshiki/jutaku/
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