芸能

6年連続で紅白総合司会務めた元NHKアナが語る紅白の魅力

 今年も年末恒例のNHK紅白歌合戦が放送される。1995年から2000年まで、6年連続で総合司会を務めた元NHKアナウンサーの宮本隆治さん(63才)が紅白の魅力と注目歌手について語ってくれた。

「今、若い人は、イヤホンをしてひとりで音楽を聴きますよね。でも“音楽の個別化”がまだ浸透していなかった時代、お茶の間で家族そろって音楽を聴く、というのが“日本のしきたり”でもありました。それを紅白は守ってきた。それが当時、50%近い視聴率を維持していた理由だと思います。

 実は、私は紅白の司会をしたくてNHKに入局しました。ですが、総合司会に抜擢されたときは、喜び3割で、残りは不安でいっぱいでした。紅白には“魔物”がいるんですよ」(宮田さん)

 台本は25日に初めてもらい、リハーサル前の5日間で完璧に覚えなければならない。

「幸いにも特に大きな失敗はありませんでしたが、最初の2年は無我夢中で何があったかほとんど覚えていません。3年目以降やっと、周りにも目を向けられる余裕が出てきましたね」

 それでも、名司会者と言われた先輩が都はるみを“美空”と言ったり、加山雄三が『仮面舞踏会』を『仮面ライダー』と間違えたり、4時間半の生放送中には“魔物”が忍び込む。

「1999年、白組司会の勘三郎さん(享年57、当時勘九郎)が、西城秀樹さんの歌『バイラモス』を『“バイアグラ”って言ったらどうしよう』と不安がっていたので『バイ』と『ラモス』で区切って、間で確認をされてはとアドバイス。本番では見事! 『バイ…ラモス』と。その後、舞台袖で2人で抱き合って喜びました」

 そんな宮本アナの2013年の注目歌手は、北島三郎。

「『風雪ながれ旅』が聴きたいですね。紙吹雪がばーっと落ちます。この曲を聴いて、『蛍の光』を聞くと、あー、一年が終わるんだな、と思います」

※女性セブン2013年12月26日号・2014年1月1日号

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