暑い日が続くと酸味のあるさっぱりしたものが食べたくなる。これはクエン酸などの酸味に疲労回復効果があるため、知らず知らずのうちに体が欲しているから。
料理研究家の堀知佐子さんはこう言う。
「香りだけでも食欲アップにつながり、胃もすっきり。レモンなどの柑橘系果物をかけるだけでもいいですよ」
一方、唐辛子やカレー粉、しょうがなど“辛み”にも食欲増進の効果が。
「辛いものを食べると体温が上がって汗が噴き出し、さらに暑くなりそうですが、汗の気化熱によって結果的に体温が下がって涼しくなるため、食欲が増すのです」(堀さん)
東南アジアなど暑い国ではスパイスやハーブなどを料理に使うことが多い。理由は、香りが食欲を刺激するから。
「日本ならしそや梅干しの香り。清涼感があり、鼻からの刺激で食欲促進につながります」(堀さん)
さらに、香り以外に“見た目”が大切とも。
「昔のレストランではそうめんを氷水を張った器に入れ、缶詰のみかんやさくらんぼを添えて、見た目の涼しさを演出していました。家庭でも、濃い色をした厚手の皿よりガラスの皿に盛るなど、涼しさを感じられるように工夫を。その涼しさに思わず箸が進むこともあるのです」(堀さん)
※女性セブン2013年8月15日号