国内

ニコ生通じて独居老人を助けた大阪河内音頭チームの成り立ち

 インターネットを通じて男性の命が救われた。大阪・枚方市のダンスグループのメンバーが、動画共有サイト「ニコニコ動画」内の『ニコニコ生放送』(ニコ生)で知り合った、埼玉に住む一人暮らしの男性「頑固一徹」さん(69=ハンドルネーム)の異変に気付き、救急隊員に通報。孤独死の危機を回避したのである。

 両者は一度も、直接会ったことはなく、お互いの本名や住所すら知らなかった。

 枚方市を中心に活動する河内音頭のダンスチーム『スターダスト河内』は、“ゆとり世代”の子供たちの余暇利用からスタートした。土日に学校が休みとなり、子供たちの校外活動の時間が増えたため、時間を無為に過ごさせるのではなく、何かを学ばせようとしたのである。

『スターダスト河内』のマネージャー・十河真実さん(54)が語る。

「中学、高校でも続く地域のネットワークを作ろうという発想から、親たちが子供の頃に熱狂した河内音頭のダンスチームを作ることを決めた。ほぼ親の勝手でしたが(笑い)、ともかく4月に結成し、夏までに盆踊り大会で踊れるようになるのが当面の目標でした」

 現在こそ、幅広い年代の50人近いメンバーがいるが、当初は同級生を中心とした6人。近所に住む高齢者を講師として招き、河内音頭と真剣に向き合う日々が始まった。

 スタート当時は小学生だったメンバーの1人、嶋田紫織さんはこう語る。

「正直、なんで河内音頭やねんという気持ちでした(笑い)。最初は親の後について行った感じです。でも一度振り付けを覚えると、音楽が軽快で、踊るのが楽しくて仕方がなかった」

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン