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気温も徐々に上がり、初夏の陽気を感じられるようになってきたこのごろ。この時期になると、気温とともに湿度も上がってくる。そうなると気をつけなければいけないのがダニやゴキブリなどの害虫だ。
そこで今回は、All Aboutで害虫・害獣駆除に関するガイドを担当する藤原千秋さんに、この時期に注意すべき害虫とその対処法について聞いてみた。
「初夏に増える害虫は、ダニ、そしてダニを補食するゴキブリです。特にダニはアレルギー症状の原因になることもあるので、きちんと対処したいところですね」
藤原さんによれば、ダニやゴキブリは高温多湿の環境を好むという。つまり梅雨の時期は理想的な環境なのだ。
布団やじゅうたんなどはもちろんだが、キッチンなどに置いてある粉ものの食べ物のなかでダニが繁殖していることもあるそう。食物と一緒にダニを食べてしまっていると考えるとゾッとする。速やかに対処したいが、どのようにすればいいのだろうか?
「湿度コントロールがポイントになります。ダニは脱水すると数日から2週間程度で死滅してしまうほど脆弱な生き物ですから、定期的な換気や除湿機などで湿度を下げるといいですね。畳やじゅうたん、布団などは天日に干したり、布団乾燥機を使うのも効果的ですよ。ダニが減れば、それを補食するゴキブリも減っていくので一石二鳥ですね」
こうした対処に加え、栄養分となるものをなくすことも重要だという。
「ダニは食べかすや髪の毛、埃などを栄養分としています。ですから定期的な掃除も大切です。もし不自然なクシャミや痒みを感じることがあれば、ダニが繁殖している可能性があるので速やかに対処してください。最終手段としてくん煙剤を使用することもできますが、体調を崩す場合がありますし、集合住宅などでは近所迷惑になることも考えられます。なるべくダニが繁殖する前に対処することが重要です。また、ビールなどの空き缶をベランダに放置しておくとゴキブリが寄ってくるので、置かないように気をつけることも大切です」
梅雨がはじまると、なかなか布団を干したりということもできなくなる。今のうちからきちんと対処しておきたいものだ。