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2012年11月10日 (土)

町家×現代アートの魅力を堪能!「奈良・町家の芸術祭HANARART」

伝統的な町家を舞台にした現代アート展「奈良・町家の芸術祭HANARART2012」が、10月27日~11月11日まで開催されている。

これは、奈良県と県内で活動するまちづくり団体が連携して開催するアートイベントだ。町家など歴史的建造物で、約50人の芸術家が作品を展示。また、公的施設や飲食店などでは、芸術家や地域住民らの展覧会やイベントが開催されている。

そこで今回は、奈良・町家の芸術祭HANARART実行委員会事務局の担当者に、このイベントの目的、概要などを聞いてみた。

「『奈良・町家の芸術祭HANARART 2012』は、伝統的な町家に、斬新な現代アートを組み合わせたアートイベントです。門前町、寺内町、宿場町、商家町、城下町…。今なお先人の知恵や美意識が伝えられる歴史的な町家・町並みが、奈良にはたくさんあります。連綿と続く歴史や文化に現代の彩りを与え、町中がより華やかなハレ(祭)の場になれば、と考えております」

たしかに、奈良も京都と並んで神社や仏閣だけでなく、伝統的な商家や宿場も数多く立ち並ぶ歴史のある都市だ。それでは今回の注目点は?

「今年のHANARARTの特徴は、『HANARART こあ』と『HANARART もあ』の2つのアート展を県内6つのエリアで同時に開催する事です。『HANARART こあ』は、公式現代アート展とし、地域の核となる町家等を会場にして、公募により選出された11組のキュレーターによる現代アート展を開催します。キュレーターとは、一つのテーマのもと作家や作品をコーディネートし、各会場での展覧会を統括する指揮者の事です。地域の歴史や文化と向き合いながら、地域住民と共に展覧会を作り上げていきます。また、『HANARART もあ』は、アーティストがお気に入りの場所で、自由な発想で開催する、自主企画アート展です。HANARARTにふくらみと華やかさを与え、より一層地域を盛り上げます」

開催されてから何日か経過しているが、来場者や地域住民の反応は?

「第一回目となった昨年は、町家を目的に来られる方が多く、しかも偶然来たらやっていたというパターンがほとんどでした。今年はHANARARTを目当てに奈良に来られ、色んなエリアを巡ってくださる方が増えました。また、現代アートを楽しみに来られる方にたくさんご来場頂いています。いくつか“体感できる作品”を展示しており、そういった作品は来場者の方から大変好評を頂いております。ちなみに今年初めて開催した御所市名柄エリアの様子をスタッフがブログに上げております。よろしければご参照ください!」

町家×現代アートの魅力を堪能できる「奈良・町家の芸術祭HANARART」。一見、斬新な取り合わせだが、来場者には好評を博し、新たなまちづくり型のアートイベントとして、しっかりと地域に定着しているようだ。開催期間は残りわずかだが、是非とも訪れてみたい。

■HANARART2012
http://hanarart.main.jp/index.html

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