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ペットと一緒に快適に暮らす
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佐藤 由紀子
2013年9月17日 (火)

愛犬・愛猫にも夢のマイホームを!オーダーメイドで本格木造住宅を建てる

こだわりの木造注文住宅に飼い主も愛犬も大満足?!・施工例(画像提供:犬小屋製作工房K)
画像提供:犬小屋製作工房K

ひなたぼっこができるウッドデッキ付き、日差しが降り注ぐ天窓付き、三角屋根の家、防音性に優れた家。注文住宅の紹介と思いきや、実はこれらは犬小屋のものだとか。ペット専用の注文住宅とはどんなものなのか。「犬小屋製作工房K」に話を聞いた。

鳴き声が漏れない防音タイプ、自宅と同じデザインなど希望に合わせて製作

年間500件ほどの受注があるという高知県の「犬小屋製作工房K」の犬小屋製作者、川村さんに“注文住宅の”犬小屋をオーダーする人はどんな人かを聞いてみた。

「小さいころに室内で育てた犬を外に出す際、ちゃんとした家で飼ってあげたいという方、マンション住まいでピンポンという呼び鈴で吠えるのを気にされる方、犬が朝早くから吠えて寝不足の方、マイホームに合うおしゃれな犬小屋が欲しいといった要望などがあります。以前は大型犬用がほとんどでしたが、最近は小型犬用や猫アレルギーで室内で猫を飼えなくなった方からの猫ハウスなども増えています」

ペットを家族の一員として大切にしている全国の方から受注があるとのことだ。

川村さんは以前、注文住宅の営業・設計・施工管理の仕事をしており、2級建築士と施工管理技士の資格を持っている。「健康で快適に一生住める、オリジナルの家づくり」を目指す犬小屋は人間の注文住宅と共通する部分が多いという。

犬小屋のバリエーションはさまざま。屋外用は、柵を設けたドッグラン付きの犬小屋、屋根のあるデッキ付きの犬小屋、犬を鎖につながず、ある程度自由に動き回れる遊び場を設けたサークル一体型の犬小屋、取り外しできる仕切り板を設けた2頭で過ごせる犬小屋、庭付きの猫ハウスなど。マンションなどの室内用は、防音性を高めた犬小屋、多頭飼いできる高さのある室内用猫ハウスなどがある。

特に、入口が大きくとれる片流れ屋根タイプ、雨の日も走り回れる屋根のあるサークル一体型タイプ、庭を広々使えるコンパクトでも小屋の高さを重視したタイプが人気だそう。

「『新居を建てたので、愛犬に新居と同じデザインの犬小屋を建ててあげたい』という希望でログハウス風の犬小屋をつくったり、雪深い地方のワンちゃんのためには雪が落ちるように屋根の傾斜を強くして、夏は屋根のないデッキで日差しを浴びて遊べるようにした犬小屋もありました。
また、入院中の母親が飼っていた猫を引きとりたいが、子どもが猫アレルギーで家のなかで飼えないと困っている方に、爪とぎの柱や上下運動ができる棚、餌を出し入れできる小窓などを設けた屋外用猫ハウスをつくったこともあります」と、個々のケースに細かく対応してくれる。

まずはメールで打ち合わせ、見積もり、図面を提案してもらう。正式にオーダーしてから納品までは約1カ月。完成した小屋はいったん解体した状態で納品される。最後の組み立てを家族の手で行うため、家族が協力してマイホームをつくる喜び、楽しさも味わえる。

愛犬・愛猫にも夢のマイホームを!オーダーメイドで本格木造住宅を建てる

【画像1】屋外用の厚板・防音タイプの犬小屋。明かりを取り入れる窓を設置(画像提供:犬小屋製作工房K)

愛犬・愛猫にも夢のマイホームを!オーダーメイドで本格木造住宅を建てる

【画像2】子犬の夜鳴き、無駄吠えなど防音に配慮した室内用の犬小屋(画像提供:犬小屋製作工房K)

愛犬・愛猫にも夢のマイホームを!オーダーメイドで本格木造住宅を建てる

【画像3】柵の中を走り回れるドッグラン付きの犬小屋(画像提供:犬小屋製作工房K)

夏涼しく冬暖かく、健康面に配慮。隣近所を気遣う防音対策も

「犬小屋製作工房K」の犬小屋は、すべて国産材(杉材)を使用。

「木造の家は、湿気や臭いを吸収しますし、肌に触れるとぬくもりがあって暖かい。ただし、木材なので雨に濡れて腐る心配があるので、塗装することで水分がしみこまないよう工夫しています」(川村さん)

塗料はホルムアルデヒドの発散量が最も少ないランクを示すF☆☆☆☆マークが入っているものか、水性を使用するこだわりよう。

人間の住宅同様、採光・通風などの機能面、住環境や健康にも配慮されている。例えば、犬の鳴き声が気になる場合、入口に扉をつけたり、遮音シートを貼ったり、防音材、吸音材を使うが、気密性が高まる分ワンちゃんが酸欠にならないよう、窓を大きくとり換気扇をつける。換気用の窓は、犬が寝たときにどこに頭がくるかを考え、頭に近い壁板に設けるなど、先を読む。

夏の照りつける太陽は犬にもつらいが、暑さ対策として、クーラーを設置できる犬小屋もある。窓も、夏は風が通るよう網戸を設置し、冬は光を採り入れるよう透明パネルと交換するなど、夏と冬で“着替える”こともできる。また、雨よけのために入口は35cm屋根を出すなど、お天気対策もばっちりだ。

このような犬小屋1軒の価格は5万円位~30万円位(送料込み)。メンテナンスも大切で、屋根は年2回、壁は年1回以上塗装すると、きれいな状態で長く使い続けることができる。

愛犬・愛猫にも夢のマイホームを!オーダーメイドで本格木造住宅を建てる

【画像4】雨の日も小屋の外に出てのびのびくつろげるサークル一体型(画像提供:犬小屋製作工房K)

愛犬・愛猫にも夢のマイホームを!オーダーメイドで本格木造住宅を建てる

【画像5】天窓付き、光がたっぷり入る赤い屋根の犬小屋(画像提供:犬小屋製作工房K)

家は、たとえペット用でも、住み手の健康や長生き、環境との調和・共存を考えてつくりたいもの。家族の一員である愛犬、愛猫のために、快適に暮らせるお洒落な木造住宅をつくってみては?

●犬小屋製作工房K
HP:http://inugoyak.com/
https://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2022/11/cats.jpg
ペットと一緒に快適に暮らす ネコ、犬、うさぎ、鳥…。人も動物も幸せになる暮らしを送るために気を付けたいことなどを紹介します。
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