ビジネス

ビジネス英語の現場では「和文英訳」の悪癖は捨てるべきだ

「Please sit down」

 中堅ビジネスマンA氏が取引先企業で新しく担当となった外国人B氏の初訪問を受け、会議室で席を勧めようとして発した言葉だ。

 が、その一言を聞いたB氏は急に厳しい表情になってしまった。A氏はなぜ機嫌を損ねたのかさえわからないまま、重苦しい雰囲気の顔合わせに突入した。

 答えは単純だ。「Please sit down」は先生が生徒に対して使うような命令口調であり、「Please」をつけたからといって丁寧なニュアンスにはならない。正解は「Have a seat」だ。聞いてしまえば難しくもなんともないフレーズだが、「どうぞお座りください」をそのまま訳して「Please sit down」と言ってしまうビジネスマンは意外なほど多い。

 この「よくある失敗例」を挙げたのは、世界で活躍する人材を育てる活動をしているグローバルインパクト代表の船川淳志氏。

「TOEICで高得点を取った人でもビジネスの現場で失敗してしまうケースは数多くあります。大きな要因は、学校や受験勉強で習った『和文英訳』で英語のフレーズを考えているからです。ビジネスで英語を使う場合、この和文英訳の悪い癖は捨てなければなりません」

※SAPIO2014年6月号

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