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「食べ順ダイエット」 摂取カロリーを抑える効果はあり得る

 人間が太るか痩せるかは極めてシンプルな条件で決まる。

 摂取カロリーが消費カロリーを上回れば太るし、下回れば痩せる。その大原則を頭に入れて、最近流行の「食べ順ダイエット」を検証してみた。

 野菜→たんぱく質→炭水化物の順に食べるだけで体重を減らせるというのが「食べ順ダイエット」だ。血糖値の急激な上昇を避け、脂肪の蓄積を抑えるという。食べる量は減らさなくていいとされる。

 根拠となる論文では野菜を食べた10分後に白米を食べた時と、その逆の順序の場合を比較して血糖値の上がり方に有意な差があると示している。

 ただし、被験者は野菜や白米を5分以内に食べ終えている。つまり「野菜を食べ終わった後に5分以上間を置いて、白米を食べる」というやり方なのだ。

 実際の食事で実践するのは難しい。同様の研究は少なく、間隔が短い時に同じ効果があるのかは明らかでない。新潟大学名誉教授で水野介護老人保健施設長の岡田正彦博士が指摘する。

「心理的効果はあるかもしれません。定食と違って、大皿から料理を取り分けるようなケースであれば、野菜や汁物を先に食べてお腹が満たされた気になり、その他の料理には手が伸びなくなるかもしれません。結果、食べる総量が減って摂取カロリーが抑えられることはあり得ます」

※SAPIO2014年5月号

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