引越しする際に、どれだけ安く引越しできるかは大きな問題。『SUUMO(スーモ)引越し見積もり』で実施した引越しに関するアンケート調査によると、引越し一括見積もりサイトを利用した理由の第1位は「安い引越し会社が見つかりそうだった」。料金の安い引越し会社探しを重視する傾向が見られた。そこで、引越し料金を少しでも安くするための交渉テクニックを引越し会社の担当者に直接取材! 7つの交渉テクニックについて紹介しよう。
引越し料金をしるためにまず必要なのが、引越し会社への見積もり依頼。引越しの見積もりを依頼する手段は、一括見積もりサイトからの申し込みが30.0%と、トップを獲得する結果となった。では、なぜ一括見積もりサイトを選んだのか、その理由をチェックしてみた。
一括見積もりサイトを選ぶ上で重視した点の1位は「安い引越し会社が見つかりそうだった」で、31.8%の支持を得ている。また、引越し会社を選ぶ上で重視した点については、1位は「料金が適正だった」という結果に。安い料金を求めるカスタマーが多い傾向にあることが分かった。
では、安く引越すためコツはあるのだろうか?引越し会社に取材してみた。
引越し料金を交渉するための大前提として、どの引越し会社も「1カ月以上前」に見積もり依頼をすることが欠かせないと話す。というのも、スケジュールがギリギリの場合、トラックや人員の調整が難しくなる。そのため、急きょ追加手配が必要になったり、希望どおりの日時で引越しができない可能性がある。
しかし日程に余裕があれば、先にトラックや人員を確保してくれるため、引越し会社の調整負担が軽減される。そのため、引越し料金の交渉もギリギリの場合よりもしやすくなるというわけだ。引越し料金を少しでも安くしたいのなら、早めに引越し会社に連絡して、見積もりを取ることが基本テクニックと言えるだろう。
一番安くなる方法として引越し会社が挙げたのが、このテクニック。引越し会社に一切を任せることで、トラックの配車や人員配置を効率的に調整することができる。つまり、引越し会社にとっては、時間や人員を有効活用できるということから、料金交渉に乗ってもらえる可能性が高くなるというわけだ。
その理由は、引越し会社は通常1日2件の引越しをこなすことが多いのだが、近距離でかつ規模の大きくない引越しの場合、その2件の合間にもう1件の搬入出作業をうまく組み込んで1日3件こなすことができれば、引越し会社にとっては非常に効率的というわけだ。引越しの日程に余裕があるのなら、ぜひ、試してみよう。
「一般的に賃貸物件の契約の関係から、どうしても月末に引越しが多くなる傾向にあります」と話すのはサカイ引越センターの担当者。他の引越し会社にも尋ねると、やはり「月の上旬から中旬」で「平日」は比較的余裕があることが多いと答えてくれた。
3月や4月などの引越しのハイシーズンに依頼する場合も、もし引越しの日時を調整する余裕があるのなら、引越しは「月の上旬から中旬の平日」にするのがベター。旅行などと同じように、とにかく混雑している時期を外すのが、引越しにおいても安くする秘訣であることが分かった。
引越し会社各社では、友達紹介などのキャンペーンを実施していることが多い。また、訪問見積もり時にお米や洗剤などをプレゼントしてくれるキャンペーンもあるようだ。ただし、各社によってキャンペーン内容や実施期間、条件などは異なるので、事前にしっかりと確認し、上手に活用してみよう。
最初から考えている予算をハッキリと伝えて交渉しよう。こちらが心のうちを見せなければ、相手も本心を明かしてくれない。それは引越しの料金交渉でも同じこと。
「もちろん、金額や条件にもよりますが、駆け引きするよりも本音でぶつかっていただくことでリーズナブルな引越しが実現できることも。最終的には、人と人との話し合いなので」と話してくれたのはベスト引越サービス。最初から本音を打ち明けることで好印象をもってもらい、交渉しやすくするのもテクニックの一つだ。
また、予算内に抑えるための具体的な提案を自分からするのもありだ。例えば、「日程のお任せ」「下取りサービスの有無」「梱包の範囲決め」などで、料金がさらに下がることもあるだろう。
3月・4月のハイシーズンを過ぎたゴールデンウイーク前は、引越し料金が安くなりそうなイメージがあるが、連休中に引越しして新居で荷物をゆっくりと片付けたいというニーズから、引越し件数は少なくはないそうだ。その結果、「意外と料金は高くなっている」と話すのは、アリさんマークの引越社とサカイ引越センター。
「他の人が利用したがらないのは長期連休明けや年始。引越し料金を安くしたい人には狙い目の時期です」(アリさんマークの引越社)
とにかくみんなが引越しをしたがらない時期を狙うことが重要なようだ。
「SUUMO引越し見積もり」でまずは一括見積もり。その後、価格やサービス内容を比較検討して会社を1社に絞り込み、訪問見積もり時に即決を前提に価格交渉するのがおすすめだ。交渉の際には、あえて「即決」を宣言して、駆け引きをしないことで料金を安くできることも。
では、即決を宣言するタイミングはいつか? それは自宅に訪問見積もりをしてもらうときだ。営業担当者から「他の引越し会社にお声を掛けていますか?」と聞かれたら、「1社に絞っているから、安くしてほしい」と本音でぶつかることが大事。最初から引越し会社を絞っていることで、好印象をもたれ、リーズナブルな料金を提示してもらえる可能性が高くなる。
引越し料金を安くしたい――そこで最も大切なのは“引越し会社の都合に任せること”。さらに、「早めの依頼」「即決」「キャンペーン」などの要素も組み合わせることで、お得な見積もり金額を引き出すことができるだろう。