住まいの雑学
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2012年10月15日 (月)

祖母が家事、妻が仕事、シングルの姉が子育て…進む「次世代助け合い」とは

「助け合いの日」に考える、日常生活でできる様々な「助け合い」
Photo: iStockphoto / thinkstock

10月15日は「助け合いの日」。はてなキーワードによると、「全国社会福祉協議会が、日常生活での助け合いや、地域社会へのボランティア活動を積極的に進めることを呼びかける日として1965年に制定した」とある。昨年に発生した東日本大震災以降は、特にこの「助け合い」がキーワードになり、全国で被災地支援が今なお展開されている。

また、最近では行政や企業などが、この「助け合い」をテーマに様々なサービスや商品を提供し、ひそかに話題を集めている。現代社会が抱える問題を解決しようという「次世代助けあい」の事例をいくつかご紹介しよう。

防災助け合いカード
大阪市都島区では防災への取り組みとして、「防災助け合いカード」を用意。このカードには、非常備蓄品のチェックリストや住まいの安全対策方法、家庭内での緊急時連絡先、避難先などを書き込む欄が記載されている。これは地域や家庭内で災害時に落ち着いて対処、行動できるよう、平時からの準備を呼びかけるもので、パソコンでもダウンロード可能だ。また他の自治体でも、同じような取り組みをしている所もあるので、自宅や職場がある地域のホームページを一度はチェックしておきたい。

親と子の助け合い「2.5世帯住宅」
先日、旭化成ホームズが新商品、へーベルハウス「2.5世帯住宅」の発売を発表した。この商品は、親世帯と子世帯と「単身の兄弟姉妹」も共に暮らすという、新たな同居の形として同社が提案したもの。また、同社の調査によると、従来の2.5世帯同居では母と単身姉妹、子世帯妻の三者の就業率が高いことが判明。これは、同居する単身姉妹が、ときには母の代役を務めることで母の就業を助け、また子世帯妻のサポートも日常的に行われていることが考えられると同社では分析している。親世帯、子世帯、兄弟姉妹の助け合いが、女性の就業率が増加につながっているというワケだ。

■夫婦間の助け合い
最近では共働きの夫婦も増え、また育児を楽しみ積極的に行う「イクメン」の登場で、夫の家事分担も増えてきているという。Business Media 誠の記事では、“キリンビールの調査によると、全国の30~40代の夫婦に「1週間の家事のうち、夫は何%を担っていますか?」と尋ねたところ、全国平均は17.6%と約6分の1であることが分かった”というデータを紹介している。また、同記事では“ちなみに理想の家事分担量は平均31.8%”とあり、実際にはまだまだ夫と妻の意識の違いは大きいようだ。それでも、少しでもお互いにサポートし合えば、夫婦の会話も増え、夫婦円満につながるはずだ。

行政や企業、家庭にいたるまで、様々なシーンで見られる「助け合い」。当然のことだが、有事のときだけでなく、日常から「助け合い」を意識して、より良い社会にしていきたいものだ。

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