大自然に囲まれて、のんびりと田舎で暮らしたい……でも、買い物はどうしよう? 都会に慣れてしまったら、コンビニが無い生活なんて、ちょっと考えにくいです。
そんな悩みを解決してくれるのが、熊本県の芦北町ではじまった「セブンあんしんお届け便」。セブン-イレブン・ジャパンと「あしきた農業共同組合」(以下JA)が業務提携した全国初の取り組みです。
オニギリ、お弁当、各種飲料から、生活必需品、アイスクリームまで専用車で移動販売。1日4~5ヵ所を巡回するシステムです。約150アイテムを取りそろえ、電子レンジも搭載しているとか。その詳細について、セブン-イレブン・ジャパン広報センターの福田さんが語ってくれました。
「“近くて便利”がセブン-イレブンのモットーなのですが、これまで芦北町には未出店で『日常の買物が不便』との声が多かったんです。 そこで、最近町に高速道路が誕生し、新幹線も近くを通ることになったのを契機に、店舗の出店と移動販売をスタートさせることになりました。地域に根付いているJAさんと協力しながら、お互いの良いところを取り入れたいと思っています」
たくさんの商品を吟味しながら買い物が楽しめるなんて久しぶりと、地域住民からも大好評の様子。「殺虫剤を買いたい」なんてリクエストに答えたり、足の悪い高齢者の自宅まで販売車で向かったり。店舗のオーナーさんが利用者の要望を臨機応変に対応できるのも、大きな魅力となっています。
第1号の芦北インター店を皮切りに、8月末までに3店舗が芦北町でオープン予定。東日本でも茨城県城里町の常北下古内店が、今年の5月から移動販売を展開しているそう。
「セブンあんしんお届け便はスタートしたばかりです。手探りの状態のなか、改善を加えながら営業を続けておりますが、お客様からの要望がある限り“近くて便利”を実現するため、販売ヵ所を広げて行きたいと思っております。もちろんセブン-イレブン・ジャパンだけの力では難しく、各店舗のオーナーさんや地域の自治体との協力も必要不可欠ですが……」
買い物事情が好転すれば、地域の過疎化対策にもつながりそう。
是非とも全国のコンビニの無い地域で、移動販売が普及してほしいものですね。