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南京玉すだれの起源 中国ではなく富山県の五箇山の方だった

『きょうの料理』(NHK・Eテレ)で13年来の名コンビで、「若殿」「姫」と呼び合う料理研究家の鈴木登紀子さんと後藤繁榮アナウンサー(61)。二人の掛け合いが人気の同番組だが、後藤アナは“ライフワーク”として南京玉すだれを研究・実践している。なんとこの日、後藤アナは鈴木さんの前で南京玉すだれを実演してみせた!

後藤:南京玉すだれを持ってまいりました。25年来、ひそかに研究しております。

鈴木:ずいぶん長い間、温めていらしたのね(笑い)。

後藤:1975年にNHKに入局して、初任地が鳥取だったんですが、当時はカラオケはもちろん、娯楽がほとんどない時代だったんですね。だから、先輩たちはそれぞれ何がしかの芸をもっていたんです。

 ぼくも、何かものにしたいなと。南京玉すだれは、子供のころからテレビの演芸番組などで見ていて「あれができたら面白そうだな」と思ったのと、アナウンスの練習にもなるんじゃないかと思いまして。

鈴木:それで研究を。

後藤:思い立ったのはいいんですが、なかなか南京玉すだれを教えてくれるところが見つかりません。京都、次の赴任地である富山の五箇山、果ては東京・八王子まで追いかけているうちに、気がつけば、南京玉すだれのルーツを調べたのはぼく…ということになってました。

鈴木:まあ、すごいわね! ルーツはどこですの?

後藤:平家の落人が倶利伽羅峠で合戦に敗れて、五箇山のほうに逃げ延び、そこで始まった「編竹おどり」が起源のようです。“南京”というくらいだから、てっきり中国発祥だと思っていたんですが、もともとは「南京無双玉すだれ」といって、明の大都市だった「南京にもない玉すだれ」という意味で名づけられたらしいです。

鈴木:人間、一生お勉強ですわね。

後藤:このすだれ、姫の太巻きにもちょうどいいかもしれませんよ!

鈴木:あら、いいわね。来年のお雛様には、「あ、さて、あ、さて、さては南京玉すだれ♪」と唄いながら巻いてみましょうか(笑い)。

※女性セブン2012年9月6日号

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