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2013年5月8日 (水)

強風による家の揺れ。建築ミスによるものだったら、どうすべきなの?

家が揺れる原因は建築ミスの可能性も?建築基準が満たされているかどうかを専門家と一緒に判断しよう

春といえば穏やかな気候をイメージするが、じつは風が強い季節でもある。発達した低気圧が日本付近を通ることが多くなるので風が強くなるのだが、なかには家が揺れるほど強い風が吹くこともあるようだ。

ネット上でもそういうケースがいくつか報告されているが、こちらのサイトでは、明らかに周りの家は揺れていないのに、自分の新築の家だけが風で揺れ、その原因が建築ミスによるものだったと判明したケースが掲載されている。

もし自分の家が風で揺れる場合、その原因を突き止めるにはどうすればいいのだろうか? また建築ミスによるものだと判明したら、どのように対処すればいいのだろうか?
そこで、ホームインスペクション(住宅診断・住宅検査)の専門業者である、さくら事務所に、これらの疑問をぶつけてみた。お答えいただいたのは、さくら事務所ホームインスペクター(住宅診断士)の大久保新さん。

まず、新築なのに家が揺れる場合は、どのような原因が考えられるだろうか?

「ひとつめには、建物本体の仕様が挙げられます。“空間が大きい建物”は、揺れやすくなる傾向にあります。一般的な一戸建ての場合、地震や風に耐えるために壁を強くすることで耐震性や耐風力性を上げることになりますが、その壁が少ない場合は揺れやすくなりますね。特に吹抜けなどがあると、その傾向が強くなります」

また立地も影響するという。「例えば、丘の上や周りに何もないような場所など、風が強く当たる立地の場合は、比較的多く揺れが生じています」と、大久保さんは教えてくれた。

ちなみに、家が揺れる原因を自分で特定することはできるのだろうか?

「皆さんにできることは事象の確認までで、家が揺れる原因を追究するのは専門家でも推測や推定までしかできないことも多いです。そのため個人である程度まで原因を確認するのは非常に難しいでしょう。異常なほど揺れているという事であれば、すぐに専門家に連絡を取り確認していただくことをお勧めします」

専門家が調べ、建築ミスが判明した場合、その家の施工業者に対して、どのように対処すればよいのだろうか? また施工業者の責任は問えるのだろうか?

「なにかしらのミスが確実であればそれを元に請求できる可能性は高いでしょう。しかし、建築の契約内容や仕様の内容は非常にあいまいな部分が多いため強く言いにくい場合もあります。まずは契約内容が守られているかどうか、そして法律で定められた建築基準が満たされているかどうかを専門家と一緒に判断し、それがクリアされていないようでしたら、家を直してもらうよう働きかけてみるのがいいと思います」

家を建てることは人生でも大きなイベント。建築ミスなどあっては堪ったものではないが、もしなにかあったら早めに専門家へ相談したほうがよさそうだ。

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