ドラッグストアの前を通りかかると、ほぼ毎日といっていいほどセール品が並んでいる。大量に発注して単価を下げるという方法だけではなく、セール品として赤字覚悟でさらに値引きをしているのだ。
「店頭に山積みになっている格安の日用品は、お客さんを呼ぶためのものでほとんど利益はありません。その分、一緒に薬や化粧品を買わせて利益を上げるのが、ドラッグストアのビジネスモデルです」
こう解説するのは、流通情報誌『激流』の編集長・栗田晴彦さんだ。
実はこれ、利益が大きい薬を扱っているドラッグストアだからこそできること。
「薬は利益率が非常に高いんです。薬以外の商品を思いっきり安くしても、薬で思いっきり利益を出せます」(栗田さん)
目玉商品だけを目当てに店に行ったつもりが、他のものまで買ってしまった経験、あなたにはないだろうか。日本チェーンドラッグストア協会事務総長・宗像守さんはこう語る。
「ドラッグストアに来るお客さんは、目的の商品以外に、平均して4~5点の『ついで買い』をしています。そのついで買いで利益を上げている部分もあります」
※女性セブン2014年1月30日号