街・地域
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冨成 マサキ
2012年10月25日 (木)

コミュニティ・ライフが豊かになる?仲間でつくるご近所ハロウィンとは

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Photo: Jupiterimages / thinkstock

10月31日はハロウィン。すっかり日本にも定着し、街はオレンジ色のカボチャのディスプレイでにぎやかだ。今年もカワサキ・ハロウィン2012をはじめ大きなイベントが予定されている。また、地域のコミュニティに密着したママたちの手づくりハロウィンもさかんになりつつある。そこで日本で予定されている、さまざまなタイプのハロウィン・イベントを紹介する。

川崎、原宿、横浜…大きなハロウィン・イベントが続々開催

ハロウィンはヨーロッパから起こった行事で、ケルト人の収穫祭が起源といわれている。日本風に言えば、収穫を祝う秋祭りと死者がこの世に戻ってくるお盆がいっしょになったようなものだ。仮装した子どもたちが「トリック・オア・トリート」と言いながら家庭を回ってお菓子をねだったり、パレードしたりするこのハロウィン、日本では、商業施設のイベントや仮装パレードなどをきっかけに徐々に定着してきた。1978年に公開された『ハロウィン』というホラー映画がきっかけという説もあるとか。今年も首都圏では以下のようなイベントが予定されている。

・カワサキ・ハロウィン2012(JR川崎駅周辺、10月20~28日)
HP:http://lacittadella.co.jp/halloween/

・ハローハロウィーンパンプキンパレード2012(原宿表参道周辺、10月28日)
HP:http://www.harajuku-halloween.com/

・ハッピーハロウィンin ハーモニータウンせんがわ(京王線仙川駅周辺、10月27日)
HP:http://www.sengawa.com/special/halloween/index.html

・吉祥寺ハロウィンフェスタ2012(JR・京王井の頭線吉祥駅周辺、10月31日)
HP:http://kichijoji-halloween.net/index.html

・おだわらハロウィンIN竹の花(JR・小田急線小田原駅周辺、10月27日)
HP:http://www.takenohana.jp/halloween/2012/

・山手西洋館ハロウィンウォーク2012(横浜山手西洋館周辺、10月28日)
HP:http://www2.yamate-seiyoukan.org/halloween/2012/

・ハッピーハロウィン埼玉県こども動物自然公園(東武東上線高坂駅バス5分、10月2~31日)
HP:http://www.parks.or.jp/sczoo/event/index.html

大きなイベントをご紹介すると、「カワサキ・ハロウィン2012」は日本のハロウィン・イベントとしては最大級。メイン・イベントは10月28日に行われる仮装パレードで、3500人の参加者がJR川崎駅東口周辺をパレードし、それを目当てにやってきた数万人を超える見物人が沿道を埋めるという。
原宿表参道を舞台に行われる「ハローハロウィーンパンプキンパレード2012」は、小学生以下の子ども中心で、今年でなんと30回目。日本のハロウィン・パレードの元祖だとか。

地域の仲間が集まる手づくりハロウィンも生まれている

商業イベントではなく、子どもたちが参加できる地域のイベントとしてのハロウィンも登場している。
今年はじめて吉祥寺を舞台にママたち手づくりの「吉祥寺ハロウィンフェスタ2012」を立ち上げた齋藤理恵子さん(プレシャスネット代表)は、4歳と2歳の娘さんのママ。

「可愛いわが娘が仮装した姿をたくさんの人に見てもらいたくて、原宿表参道のパレードに参加しようとしたんですが、私の住んでる吉祥寺からは遠いし、原宿では子どもを着替えさせる場所もなくて。じゃ仲間内で集まってハロウィン・パーティーをやろうと、産院の母親教室で知り合ったママたちが集まったのがきっかけです」

ほんの数人で始めたハロウィン・パーティーが好評で、どんどんママ友が増え『子育てを楽しみつつ女性として輝くママの、ママによる、ママのためのコミュニティー』を合言葉に2008年プレシャスネットをスタートさせた。ネットの会員も現在は1600人に。去年までは地域のコミュニティセンターを借りたり、ホテルのレストランを会場にしたりして、ハロウィン・パーティーを開いてきたというが、「やはり子どもたちの仮装した姿を多くの人に見てもらいたいという気持ちが抑えられなくて、ネットの会員が増えたこもあり、これなら説得できるかもしれないと思い、ネットの中心メンバーで企画書をつくって吉祥寺の商店街の方々にプレゼンしました」(齋藤さん)
                  

「わが子の着飾った姿を見てほしいというのが吉祥寺ハロウィンフェスタ2012を立ち上げたきっかけ」と齋藤さん。 写真提供:プレシャスネット

その結果、吉祥寺駅周辺のお店など46カ所が10月31日のハロウィン当日、仮装パレードとお菓子ラリーに協力してくれることになった。参加証(有料)を持った子どもたちが協力店を回ると、お店の人がお菓子を渡してくれる仕組みだ。その中にはパルコや東急百貨店、コピスなどの大型店もあるし、吉祥寺の魅力の原点となっているおしゃれなファッションの店もある。街ぐるみのハロウィン・イベントをママたちの熱意がつくり上げた。

「私は帰国子女で、幼稚園の年長から小学校の5年生までアメリカにいました。ちょうどハロウィンが楽しくてしょうがない年ごろをすごしたわけです。だからハロウィンのイベントにはパレードだけじゃなくて、近所のお家を回ってお菓子をもらうという要素を入れたかったんです。ただ一般家庭を回るのは難しいので、私たちの地元で大好きな街の吉祥寺商店街の皆さんに協力をお願いしました」
と齋藤さん。

ハロウィンでコミュニティライフを豊かなものに

最近ではマンションの管理組合などがハロウィンに協力してくれる家庭をつのり、ハロウィン当日、ドアにはったシールを目印に、仮装した子どもたちがマンション内を回りながら「トリック・オア・トリート」できるように工夫しているところもあるようだ。
イベントをきっかけに、自分の住むエリアに仲間をつくり交流を重ねれば暮らしが豊かになるし、いざというときにも、心強いといえるだろう。
人気のハロウィン・イベントに参加するのもいいが、今年はご近所に「仲間」を見つけて小さくてもいいから手づくりハロウィンをやってみてはどうだろうか。

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