住まいの雑学
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2012年10月1日 (月)

一杯のコーヒーが生み出した名古屋の食文化“モーニングサービス”

一杯のコーヒーが生み出した名古屋の食文化“モーニングサービス”
Photo: iStockphoto / thinkstock

10月1日は「コーヒーの日」。社団法人全日本コーヒー協会のホームページには「国際協定によって、コーヒーの新年度が始まるのが10月で、この日がコーヒーの年度始めとなります。さらに、日本では、秋冬期にコーヒーの需要が高くなることから、1983年に、社団法人 全日本コーヒー協会によって、10月1日がコーヒーの日と定められました」と紹介されている。

ところでこのコーヒー、みなさんは一日にどれくらいの量を飲むのだろうか。あるいは、苦手でまったく飲まないなんて人もいるかもしれない。都道府県別統計とランキングで見る県民性というサイトには、総務省の家計調査から算出したコーヒー消費量ランキングを掲載している。

1世帯あたりのコーヒー消費量の全国平均は年間2,130グラムで1日あたり5.83グラム。仮にこれをインスタントコーヒーとすると、コーヒーカップ約3杯分になる。全国で最も消費量が多いのは奈良県で3,195グラム。1日あたり消費量は8.75グラムになる。同様にインスタントコーヒーとすると4杯強となる。

同サイトには喫茶店店舗数のランキングも掲載されており、人口10万人あたりで最も喫茶店が多い県は、高知県で176.57軒。以下、岐阜県、愛知県、大阪府と続いている。

このなかでも愛知、岐阜両県の喫茶店といえば、なんといってもモーニングサービスが全国的にも有名だ。このモーニングサービスは愛知県や岐阜県では当たり前のサービスで、たったコーヒー一杯の値段でトーストや玉子、サラダなどがオマケについてくる。なかには食べ放題や、和食のサービスとしてうどんやおにぎりをつけたりもする店もあり、普通の食事と変わらないことも多い。

さらに、名古屋の喫茶店の情報を集めた、名古屋モーニングというサイトによると、モーニングサービスを提供する時間帯も朝だけではなく、夕方まで提供する“フルタイムモーニング”を行う喫茶店などもあり、もはや「モーニングの定義って何?」という状況にもなっている。

もとは、中京地区の喫茶店利用客と喫茶店の数の多さが商業競争を呼び、これらのサービスを生んだとされている。大袈裟かもしれないが、たった一杯のコーヒーを巡って展開された過激なサービスが、いまや中京地区の食文化としてすっかり定着したというワケだ。

以上、「コーヒーの日」にちなんで、コーヒーにまつわる情報をいくつかご紹介してみた。また、前出の全日本コーヒー協会のホームページには、医学博士監修のもと、“糖尿病予防にカフェインが効く?”“大腸ガンとコーヒー、 両者の関連とは?”など、コーヒーと健康に関する研究の成果を国内外より集め掲載している。

コーヒーを愛飲している人も苦手な人も、一度チェックして、コーヒーとの日々の付き合い方を考えてみては?

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