住まいの雑学
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2012年12月3日 (月)

香港、ドバイ、シンガポール…。世界で採用される日本の土木技術

香港、ドバイ、シンガポール  世界で採用される日本の土木技術
Photo: iStockphoto / thinkstock

世界最高水準ともいわれる日本の土木技術。日本のスーパーゼネコンは高い技術力と人材力を持っており、優秀な製造業者の層も厚い。国内にある世界に誇れる建築物には、東京湾アクアライン、瀬戸大橋、羽田空港などがある。

また、日本は地震大国であるため、耐震・免震技術においても海外に比べ格段に優れているともいわれる。昨年の東日本大震災の際には、日本の技術力が脚光を浴びた。SankeiBiz(サンケイビズ)の「東京スカイツリー 世界が認めた日本のゼネコン技術」という記事によると、震災当時東京スカイツリーは625mまで建設が進み脆弱な状態だったにもかかわらず、被害はほとんどなかったという。被災地の新幹線や高速道路の復旧スピードに対しても、海外メディアから感嘆の声が上がった。

このように優れた土木技術を持つ日本の企業が、海外で手がけた高層ビルや橋、鉄道といった実績は数多くある。いくつか紹介してみよう。

■香港ストーンカッターズ橋
世界第2の斜張橋として、香港のランドマークとなっている。2009年12月に完成。全長1596m、中央径間長は1018m、橋上から水面までの距離は73.5m。施工は前田・日立・横河・新昌の4社。
参考:Wikipedia「ストーンカッターズ橋

■シンガポール地下鉄
シンガポールの地下鉄、MRT環状線。大成建設をはじめとする日本企業が参加して建設プロジェクトが組まれている。2012年全線開通予定。司令室からの制御による無人走行(自動運転)列車となる。
参考:Wikipedia「MRT環状線

■ドバイメトロプロジェクト
高架橋、トンネル(駅舎45カ所、操車場、立体駐車場を含む)からなる、総延長75kmの都市交通システム「ドバイメトロ」の建設を大林組が行った。レッドライン、グリーンラインと合わせ、ドバイメトロは世界最長の全自動無人運転鉄道システムとなった。2011年08月竣工。
参考:大林組「ドバイメトロプロジェクト

■恒生銀行大厦森ビル
上海の金融・貿易の中心地である陸家嘴金融貿易中心区に立地した恒生銀行大厦は、地上46階・地下4階建ての群を抜くスケールを誇る高層ビルだ。フジタ・大林組共同設計体。1998年4月竣工。
参考:森ビル株式会社「恒生銀行大厦

■クアラルンプール国際空港
1998年6月30日に開港した国際空港で、成田空港の10倍もの広さを誇る。「森の中の空港、空港の中の森」をテーマに、世界に名を馳せた日本人建築家、故黒川紀章氏が設計を担当した。メインターミナルを大成建設、サテライトを竹中工務店が施工するなど、日本の技術力を駆使して建築された。
参考:All About「クアラルンプールの空港

ここ最近では、経済成長著しいアジアの工事現場で日本のゼネコンが活躍する場面が目立っているよう。国内の建設不況が続くなか、海外に乗り出す日本の土木技術がさらなる飛躍を見せてくれるのが楽しみだ。

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