取材

爆速の通信速度も電波の届く距離が課題のミリ波をシンプルに解決するデモ


波長が1~10mm(周波数が30~300GHz)程度の電波はミリ波と呼ばれ、次世代の超高速無線通信の主役になると見られていますが、指向性の狭さゆえに実用化が難しいという問題を抱えています。そんなミリ波による超高速無線通信の弱点をシンプルな方法で見事にクリアーするデモをKDDIがワイヤレスジャパン2015の会場で行っていました。

KDDIのブースに到着。


テーマは「反射で広がる車輌内ミリ波通信」


というわけで、実際に電車内のシートを再現したデモが行われています。


2列目のシートにタブレット端末。


前方にはミリ波を出すアクセスポイント。


わずか数メートル先のアクセスポイントですが、直線では前のシートが邪魔でミリ波での通信は大きく阻害され、通信速度が激減してしまうとのこと。


そこで登場する秘密兵器が「反射板」……。


なんと、ミリ波を反射板で跳ね返してビリヤードのように受信機を狙い撃ちするとのこと。


反射板アリの状態では1Gbpsを超える超高速通信が可能。反射板がないと速度は激減します。


試しにほんの少し手をかざして邪魔すると、通信速度は測定不能な位に。ミリ波による電波障害の厳しさが一発で理解できます。


ミリ波で実現する超高速通信の実用化は、いかに電波障害をクリアーするかにかかっており、反射板だけでなく、ピンポイントで受信機を狙い撃ちするために電波の方向を絶妙に調整するビームスイッチング技術などが研究されているとのことです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「ワイヤレスジャパン2015」が本日からスタート、全記事一覧 - GIGAZINE

光ファイバーのない地域でもワイヤレスで100Gbpsの通信速度が可能な技術を国防総省が開発へ - GIGAZINE

伝送速度11Gbps、ソニーが電子機器の小型化や低コスト化につながる「機器内高速ワイヤレス伝送技術」を開発 - GIGAZINE

in 取材,   モバイル,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.