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コンビニ 店内調理の利益率40%のため出来たてサービス強化

 普段何気なく使っているコンビニは、実は徹底した戦略で作られている。『ビジュアル図解 コンビニのしくみ』(笠井清志著、同文館出版刊)を参考に解説する。

 コンビニでは、おにぎりや弁当、サンドイッチ、パン、総菜などファストフード(FF)商品の売上構成比が約3割と高い。

 平均的なコンビニエンスストアの粗利益率は約30%。対するFF商品の平均粗利益率は33%以上で、店内調理にすると40%を超えるまでになる。つまり、“儲かる”のだ。

 そのため近年、各チェーン店が店頭調理した「出来たて」サービスを強化している。

 一般的なコンビニでの取り扱いアイテム数は約2800~3500とされる。しかし近年、総アイテム数を拡大する動きが進んでいる。大震災以降のコンビニは、近くて便利のニーズを獲得、スーパーから顧客層を奪いとっていくための戦略に基づいている。

 一方で、現在進んでいるのが「サービス商品」充実。「宅配便受付」や「公共料金の支払い」「銀行のATM」「チケット発券」など。商品を増やすのはスペースの拡充が必要になるが、サービスはその必要がないうえ、消費者も「サービスのついで買い」をするので売り上げ増にもつながる。最近のサービスとしては、次のようなものがある(※チェーン、店舗による)。

・国民健康保険料や国民年金などの料金の支払い
・高速バスや航空券代金の支払い
・「住民票の写し」や「印鑑登録証明書」などの発行
・クリーニング
・通販商品の店舗受取
・EV(電気自動車)用急速充電器
・弁当宅配サービス

※女性セブン2014年6月12日号

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