関係各位 2014年3月6日
日本コロムビア株式会社
佐村河内守氏につきまして
掲題の件につきまして、弊社社内調査等の結果を踏まえまして、
下記の通り事実関係をご報告すると共に、弊社としての見解をご連絡申し上げます。


1.「交響曲第1番“HIROSHIMA”」CD発売までの経緯について

2010年4月: 当該楽曲の演奏を弊社担当者が聴き、その楽曲の
すばらしさに感銘を受けたことから、CD化の検討を開始。
2010年8月: 当該楽曲の演奏を再度聴き、レコーディングを決定。
2011年4月: 当該楽曲のレコーディングを実施。
2011年7月: CD発売

 上記経緯の通り、弊社がCD化を検討する以前から当該楽曲の演奏は
既に行われており、また著作権管理団体において当該楽曲が
「佐村河内守氏作曲」として登録されている事実を確認したことから、
佐村河内守氏が当該楽曲を作曲したことに疑念を抱く余地は無く、
したがって、作曲に第三者が関与したか否かの確認は弊社として
行っておりませんでした。


2.ゴーストライターの存在について

 佐村河内守氏作曲とされる楽曲について「第三者が関与しているらしい」
といった話については、弊社担当者が耳にしたことがありました。
しかしながら、具体的な根拠を示すような情報ではなかったことから、
その時点においては佐村河内守氏に対する誹謗中傷であり、
根も葉も無い噂に過ぎないと認識し、前項と同様、著作権管理団体における
登録も確認されたことから、弊社内で正式に報告されることはなく、
したがって弊社としては特段の調査・確認等は実施しておりませんでした。


3.佐村河内守氏の聴力および経歴について

 弊社担当者が佐村河内守氏とのコンタクトを開始した2010年4月頃より、
本人からは「全聾である」との説明を受けており、
弊社担当者との会話に際しては、全て手話通訳を介して行っておりました。
 また、弊社担当者が障害者手帳の確認も行っておりましたので、
佐村河内守氏が全聾であるという点について疑念を抱いたことはなく、
それ以上の確認等を行ったことはありませんでした。
 なお、佐村河内守氏の経歴についても、
疑いを生じさせる事情は見当たらず、その内容について、
弊社独自の検証作業等は行っておりませんでした。


4.弊社と佐村河内守氏との関係について

 佐村河内守氏は、いわゆる弊社の所属アーティストではなく、
弊社と佐村河内守氏との間で専属契約、マネジメント契約等の契約関係は
一切有りません。佐村河内守氏作曲とされる楽曲については、
著作権管理団体に登録が有りましたことから、弊社は、
著作権管理団体に対して楽曲の使用料を支払っております。
 したがって、弊社は佐村河内守氏に関するマネジメント業務等は
一切行っておりません。弊社担当者が、佐村河内守氏に関する
取材対応の窓口業務や同行業務等を行っておりましたが、
これはあくまでも弊社商品の宣伝・販売促進活動という位置付けに
過ぎないものです。
 なお、現在、弊社は佐村河内守氏との間で、一切連絡を取り合っておりません。
佐村河内守氏側より、代理人弁護士を選任した旨の連絡を受けて以降は、
弊社は同代理人弁護士らを通じて連絡を取り合っておりましたが、
同弁護士らが代理人を辞任して以降は、
佐村河内守氏側とは全く連絡を取り合っておりません。
 今後は、佐村河内守氏に新たな代理人が選任され次第、
当該代理人を通じて今後の対応を協議していく予定です。


5.本件に関する弊社見解

 上記1〜4に記載の通りの事実関係に基づき、弊社が発売した
佐村河内守氏関連商品については、その時点においては正しいと信じるに足る
情報を記載していたものであり、弊社に法的な責任はないものと考えておりますが、
一方で、佐村河内守氏に関する弊社の商品説明や各メディア等を通じて
提供された情報には、結果として誤った内容が多く含まれていたことは事実であり、
その情報を信じて弊社商品を購入されたお客様に対しては、
商品の発売元として道義的な責任を痛感しております。  
 弊社といたしましては、今後とも良質な作品を皆様へご提供出来るよう
役職員一丸となって引き続き努力して参りたいと考えております。
弊社商品を購入されましたお客様をはじめとして、関係各位に対しましては、
ご迷惑とご心配をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。

以上