北陸最大の都市・金沢は、歴史、伝統、文化が息づく町家がたくさんある。だが、その一方で年間約270件の町家が取り壊され、姿を消しているという。
そんな町家の最期を見送る「おくりいえ」というプロジェクトに密かな人気が集まっている。この〝おくる〟という言葉には、取り壊される家の最期を〝送る〟という意味が込められている。
そう話すのは、建築家の山田のりこさん。おくりいえプロジェクトを開催する建築家有志のチーム「つなぎ隊」のメンバーだ。
では、どのようなかたちで家を〝おくる〟のだろうか?
これまでに19回開催し、毎回の参加人数は平均で50〜100人程度。これまでに約4000人が参加したという。また、他イベントとのコラボでは1回で1000人を超えたこともあったとか。
山田さんは豊富をそう語ってくれた。最近では、新たな住まい手が見つかり、〝贈る〟ということも多くなっているという。こうした活動が全国に広がると、さらに大きなイベントへと発展するかもしれない。