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谷口 勇人
2011年8月20日 (土)

賃貸でも簡単に防音しちゃって気兼ねない生活を

隣の人の生活音がなんだか気になる、子どものはしゃぐ足音がうるさいと階下から苦情がきた、家の外の電車の音、車の音が夜になってもうるさい……、とくに集合住宅だと少なからず気になる騒音問題。完全にとはいかなくとも、少しでも和らげることができればいいのにとは思う人も多いだろう。

それなら賃貸でも簡単にできる防音対策をしてみてはどうだろうか?騒音問題は、昔から集合住宅ではトラブルの原因となるため、最近は防音性能が高い住宅が増えてはいるものの、まだまだ音に対して、困っている人も多い。 そんな方のために、騒音を出さないための対策グッズや、外からの騒音を遮るグッズが、いろいろ用意されているのだ。

■どこからのどんな騒音かをチェック
対策をするにはまず、どのような音がどこから聞こえているのかをチェックしよう。
音にはいろいろな種類があり、音の種類、伝わり方や聞こえ方などによって防音対策は異なる。

1.隣人・隣家の生活音や騒音に困っているケース
壁伝いに聞こえてくる隣人の音がうるさいと思うなら、一番簡単な方法としては家具の配置を変えて、音が伝わってくる壁側に、タンスや本棚など壁を遮ることができる家具を置くこと。たいていの生活音や騒音は空気で伝わる「空気音」だ。密度や重さ、厚みがある材質のものは、「空気音」に対しての防音効果は高い。
それでも気になるようならば、防音効果の高い「防音壁」という壁に取り付ける機材が売られている。これは空気振動を抑える機能を持っており、隣からの騒音だけでなく、自分の家から出す音が隣家に伝わりにくくなる。厚さや大きさにもよるが1枚2万円前後~3万円前後程度で、楽器店や防音専門店などで販売されている。

2.子どもの足音がうるさいので階下が心配。階下からうるさいと苦情がきた、というケース
子どもの走りまわる音はドスンドスンという「固体音」である。階下に伝わってしまうほとんどが「固体振動音」というコンクリートや金属など堅いものを伝ってくる振動が原因の騒音。子どもの走りまわる音、スプーンを落とす音、重たいものを落とした音、椅子をひいたときに床をひきずる音は、フローリングやコンクリートに直に振動が伝わり、階下によく伝わってしまう。これらは、振動を抑えることにより、軽減させることができる。具体的には、クッション性能の高い敷物を床に敷くことだ。これにより堅い床に直接伝わる振動を抑え、階下への音の伝わりを抑制する。
クッション性の高い敷物とは、例えばコルクマット。厚手の吸音・防音じゅうたん、ゴム製シート、畳などを敷いても同じような効果がある。

3.外から聞こえる電車・車の走る音がうるさいというケース
電車・車・バイクといった外からの騒音は、1同様ほとんど窓を通して聞こえてくる「空気音」だ。これを弱める一番簡単な方法は、カーテンを工夫すること。厚手の防音カーテンを取り付けるだけで、遮音性能は高まる。一般的には防音カーテンを取り付けることによって、10~15db程は防音できるようになっている。カーテンによっては、騒音がどれほど変わるか、実験の結果を表記している商品もあるので、参考にしたい。同様に吸音ブラインドも同じような効果がある。ただし、防音カーテンに効果のある音は「高い音」。「低い音」に対してはさほど効果はないと言われている。
カーテンで対応できないほどの大きな音の場合は、防音サッシを取り付けることだ。数万円~十数万円程かかってしまうが、窓を二重にしたり、防音効果の高いサッシにすることで、外から聞こえてくる騒音はかなり防ぐことができる。

紹介したような商品は、どれもDIYショップなどで売られており、価格もさほど高くない。完全な遮音・防音ではないが、ものはためしで、対策をしてみるといいだろう。
以上のように、ちょっとした工夫や、防音グッズを利用することによって、賃貸でも簡単に防音対策をすることができる。騒音や自分の家からの音が気になる方はぜひ試してみては?

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