もしエレベーターに閉じ込められたら……正しい対処法は?

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マンション物件の多くに設置されているエレベーター。建築基準法では高さ31メートルをこえる建物に非常用エレベーターの設置が義務付けられており、さらに市区町村の条例では5階以上の建物への設置を定めているケースもある。もちろん、物件によっては3~4階でもエレベーターがあったりする。

便利な乗り物でも、油断すると大事故につながる。 ※画像はイメージです。

便利な乗り物でも、油断すると大事故につながる。 ※画像はイメージです。

仕事で疲れて帰宅し、階段を5階まで上るのはつらい……なんてときでも、エレベーターがあればかなり助かるだろう。しかし、エレベーターは便利な反面、重大な事故につながってしまうこともある。

まず何より大切なのは、エレベーター事故を未然に防ぐことだ。消費者庁からは、エレベーターを利用するにあたっての注意点をまとめたニュースリリースが発行されている。以下、その主旨をまとめてみよう。

1)異常を感じたら、すぐにエレベーターの所有者・管理者に伝える
大きな事故の前には、「段差ができている」「異音がする」といった異常が見られるケースがある。気が付いたら、すぐ管理人などに連絡!

2)乗り込む前に、エレベーターの中を確認
かごの停止位置がずれていたために、つまずいたりすることも。かごが正しい位置で停車しているか、確認してから乗り込もう。

3)慌てて乗り降りをしない。
扉にはさまれたり、つまずいて転倒したりすることも。落ち着いて乗り降りをしよう。

4)閉じ込められた際は、外部に連絡を取る。
エレベーターに設置されているインターホンで、落ち着いて外部に連絡を取り、助けを待とう。

※消費者庁「エレベーターでの事故にご注意ください!」2012年12月4日

とはいえ、実際に閉じ込められてしまったら、はたして冷静に対処できるかどうか……。そこで、日本エレベーター協会に、閉じ込められたときの対処法について聞いてみた。

※画像はイメージです。

※画像はイメージです。

「まずは、戸開ボタンを押して戸が開くかどうか、すべての行き先階ボタンを押して他の階に動かないかどうか、試してみましょう。開かない場合は、エレベーター内の緊急連絡ボタン(インターホンボタン)を押して、外部と連絡を取ってください。エレベーター内に閉じ込められた場合は無理に脱出しようとせず、落ち着いて救助を待つことが肝要です」

では、備え付けのインターホンを押したら、これはどこにつながるのだろうか?

「緊急連絡ボタンは、建物の管理人室や共用部のエレベーター近くなどに設置されたインターホンと繋がっています。インターホンの鳴動に気づかれた方から、保守会社に状況等を連絡いただくことになります。また、保守会社と遠隔監視契約を結んでいる場合は、保守会社の監視センター等にも電話回線を通じて繋がります。」

ちなみに、保守会社の技術者が現地に駆けつけてくれるまでの時間は、当然ながら事業所との距離、交通事情があるため、数分で駆けつけてくれるのか、数時間かかるのかはわからない。やはり、エレベーターに閉じ込められるような目に遭わないよう、普段の利用で何か違和感があるようなら、すぐ管理人に相談するなどした方がよさそうだ。

(ミノシマタカコ+ノオト)

<関連リンク>
▼日本エレベーター協会
http://www.n-elekyo.or.jp/index.html

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