沖縄にあるシーサーは建物の門や屋根に付けられ、家や人、村に災いをもたらす悪霊を追い払う魔除けの意味を持っている。日本家屋の屋根瓦にある鬼瓦や、名古屋城にあるシャチホコもそれにあたる。
海外でもハワイのティキ、南米ペルーのトリト・デ・プカラなど、伝承的に古くから採用されている厄祓いの置物や、飾り付けがある。そのなかで今回は、バリ島に伝わる「ラクササ」という魔除けの置物についてご紹介したい。お話を伺ったのは、日本にこのラクササの石像を輸入販売しているAnjingの藤元さん。早速、ラクササの概要についてお答えいただいた。
ラクササは、ヒンドゥー教のみならず仏教にも取り入れられ、仏教での呼び名は羅刹天(らせってん)だそう。破壊と滅亡を司る存在で、獄卒とも言われているとのことだ。そんなラクササを設置すると、どんな効果があるのだろうか?
ただ、元が魔物なので粗末に扱うと悪いラクササが出てきて災いを起こすとも言われているらしい……。続けて藤元さんはこうも語ってくれた。
邪気を一切近づけないラクササは最強の厄祓いの置物として、さらにバリの空気を強調するアイテムとして効果的だというわけだ。もし、自室をアジアンテイストで演出したい方は、インテリアのひとつとして採用してはいかがだろうか?