開南地区有志へ説明 石垣陸自配備、住民に警戒感


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 【石垣】石垣市への陸上自衛隊配備問題で、防衛省が提示した市平得大俣の候補地に近接する開南地区の住民に限定した自衛隊配備に関する説明会が15日夜、市登野城の石垣地方合同庁舎で開かれた。会は非公開で同地区の有志が主催。約14人が参加した。出席者によると、防衛省や陸上自衛隊の職員が計画される配備規模などを説明した。

 説明後、防衛省の関係者は取材に応じず役職も明らかにしなかった。
 出席者によると、防衛省は中山義隆市長に説明した内容などを紹介したとみられる。約1時間半の質疑応答で住民らは弾薬庫と集落の距離や騒音などについて質問した。
 平得大俣への配備については近隣の開南、於茂登、嵩田の3地区が同候補地への配備に共同で反対する抗議文を防衛相に提出している。開南地区の川平重治公民館長は「既に配備反対を確認している。この説明で地区全体に説明を済ませたと誤解を招くことが心配だ。既成事実化される懸念がある。市や市議会は3地区が反対している事実をしっかり見てほしい」とくぎを刺した。川平公民館長は出席しなかった。
 一方、出席した50代の男性は「賛成、反対ではなく、何も聞かないまま進むことの方が怖い。心配していたことが把握できたのは良かったと思う」と話した。